オンライン配信で見ました。
想像の何倍も越えて素晴らしい内容でした。。
小野リサさんの空気を柔らかく含んだ優しい歌声、
クールビューティーに冴えわたる大西順子さんのピアノ、
天から降ってくるような坂本美雨さんの歌声、
ここに歴史あり、という感じの山下洋輔さんのピアノ。。。
そしてそして、村上春樹さんの朗読と、村治佳織さんのギター演奏のコラボ!素晴らしかった!!!
私は春樹さんの朗読を聞いたのは初めてだったんですけど、感動しました。
この日朗読されたのは、春樹さんが1982年に書いた小説「1963年と1982年のイパネマの娘」でした。
春樹さんは、ご自分の書いた文章を、とても愛おしそうに、大事そうに読んでいました。
自己愛、とかじゃなくて・・
自分がこれまで精魂込めて真摯に書いてきた文章を、そこから立ち上がってくる世界を、愛して大事に思っているんだな・・と春樹さんの朗読を聴いていて感じました。
春樹さんが声に出してご自分の文章を読むと、そこには春樹さんだけの独自の世界が立ち上がっていきました。
そしてそれは、私が今まで春樹さんの文章を読みながら、私が私自身の心の中に立ち上げてきた世界と、全く同じでした。全く相違なかった。
いろんな意味で「この人の文章を、ずっと愛してきて良かったな」って思いました。嬉しかったです。
村上JAMのライブ演奏では、本編ラストの【大西順子と村上JAMボサノバ・バンド】で演奏された「サンバ・デ・オルフェ」がもう圧巻でした。
終盤での、ドラムの方とパーカッション大儀見さんのバトルがすごかったし、そのシーンが終わった瞬間、会場が「わっ!」と大きな拍手と歓声で沸いて、会場が光に包まれたような空間になって。。
見ていて、「私もライブのこういう瞬間に、何度もパワーをもらって、心を救われてきたなあ」とじーんとして、思わず涙が出ました。早くライブに行きたい。。。。。
春樹さんがライブの終盤で語った
「ボサノバという音楽の持つ優しさ、Tendernessな感じがすごく伝わってきますね。このリズムは不思議と人を癒す」という言葉や、
「人を癒して、親切心みたいなものをかき立ててくれるのがいい音楽じゃないかなという風に思うんですよね。」
という言葉はとても心に残りました。
音楽は素晴らしい。
音楽は消えない。
音楽を通じて素晴らしい時間をありがとうございました。