【LIVEレポ】梶原順・川内啓史 THE DUO@京都RAG

 

●2022年4月23日(土)
「梶原順・川内啓史 THE DUO」

 

 【会場】
京都RAG

 

 

【出演】
梶原順(G)
川内啓史(B)
ゲスト:高嶋桜子(Vo)

 
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【SET LIST】


☆1st
That's The Way Of The World
Sleep Walk
春の雪(川成順新曲 ※梶原作曲)
The Stumble
ローカルヒーローのテーマ
I Wish

 

☆2nd(※すみません、曲順があやふやです・・他にも間違いあったらごめんなさい)
Smile Again
Purple Rainy Day
名もなき詩
Burned
A Natural Woman
Running Train
それでいいの

 

<Enc.>
It's So Easy


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本来なら「川成順」として、川内くん、友成好宏さん、梶原さん、の三人ユニットでのライブの予定でしたが、
友成さんが新型コロナウィルスの濃厚接触者となり出演不可となったため、急遽梶原さんと川内くんのデュオでのライブとなりました。

 

アコースティックギターとベースのデュオの音世界、本当に新感覚で独特でした。
なんか、音が、夜空にぽっかりと浮かんだ月、みたいになるんですよ。
・・って、またわけのわからない喩えを使ってますが。。

 

聴いていると、
空間に、それぞれの楽器の音の輪郭が、これ以上ないぐらいにくっきりと浮かび上がっている感じがしました。
ギターの音の輪郭も、ソロギターで演奏する時よりも、このベースとのデュオとの時のほうがなぜか輪郭がくっきりと見える感じがしました。
何も隠しようもない丸裸。

 

・・聴く側としては新鮮ですが、「演奏者としてはこの編成では演奏したくないなあ。怖すぎる。。」と、自分にそんな機会が来るわけでもないのに、勝手にビビりながら聴いてました。

 

あと、この編成においてベースを「伴奏」ととらえていいのかよくわかりませんが、仮にそうとらえるとするなら、
伴奏楽器が単音で、メロディーを奏でる楽器(ギター)の方がコードを鳴らせる、っていうのもまた聴いてて新感覚で。。
新鮮なような~・・、慣れてないから違和感あるような~・・
聴いていて、何か「座り慣れていない椅子に座っている」ような感覚を感じて、その感覚もすごく面白かったです。
だから、川内くんがベースソロを取っているシーンで、梶原さんがバッキングでコードを鳴らしていると、「あっ、伴奏でコードが鳴ってる」と思って妙にほっとするという 笑
なんというか、本来の楽器の役割と逆になっている?ように感じる部分もあって、それもまた新感覚。。

良い意味で「何だこれは~~~」と終始びっくりしながら聴いていました。
(私は専門的な事はよくわからないので的はずれな事を書きまくっていたらすみません)

 

ライブの1曲目は「That's The Way Of The World」からスタート。
大好きな曲だったので嬉しかったですが、「おおぉ、この編成で演奏するのか。。」と驚きもしました。
終盤の梶原さんのソロは、弦のはじき方が強めで鋭くて、聴いていてちょっと心に痛いような感じで届いて来て、そんな感覚もまた心地良かったです。

 

川成順の新曲「春の雪」(梶原さん作曲)素敵だったなぁ~~~。
演奏前のMCで、「春の雪」と聞いて思い浮かべる光景が、北海道出身の人と、そうじゃない人では違う・・という話題になりました。
北海道出身の人(川内くんも北海道出身)は、「春の雪」と言うと・・
あたたかくなってきて道路の雪とかがとけかけて、道路の地肌が見えて、その光景で「春」を感じるんだそうです。
だから、北海道出身の人にとって「春の雪」というのは、道路の土とかと混じったべしゃべしゃのあんまり綺麗じゃない雪 笑
でも、北海道のかたにとってその光景は「もうすぐ春が来る」というポジティブなもので、決して悪いイメージではないそうです。

 

作曲者の(北海道出身じゃない)梶原さんとしては、この曲「春の雪」は、「桜の季節に降る雪」をイメージしてつくった曲だそうで。。
ほんわかしてる感じと、きゅっと寒い感じが同居しているような、そんなイメージでつくられた曲だそうです。

 

で、そんなMCの後にこの曲の演奏を実際に聴いてみると・・
私は、北海道の人と同じ気持ちになったかな 笑
なんだか、良い意味での「雪どけ」を連想しました。
ほのぼの、ほんわりしていて、「梶原さんらしいな~」と思いながら聴いてました。
梶原さんの「春」シリーズの曲は名曲が多いですね。

 

川成順の新曲「春の雪」を聴いて、「ここに友成さんのピアノが加わったら、また一体さらに、どんな楽曲になるんだろう!」と期待がふくらんでわくわくしました。

 

1stのラストは、スティーヴィー・ワンダーの「I Wish」。
イントロで、ベースひとりだけのプレイで、あれだけグルーヴ感を出しちゃう川内くんがすごかったです!!
この曲の中盤での川内くんのベースソロのシーンも、アクセントもリズムもびっしばしに研ぎ澄まされてて、黒光りするナイフを思わせるようなソロで、かっこよかったー!!

「I Wish」、梶原さんの熱と川内くんの熱が科学反応して、ものすごくエキサイティングな音世界が展開されていました!

「この編成でここまでできるんだー!すごい!!!」って思いました。

 

アコースティックギターとベースの新感覚デュオ、すっっごく新鮮でした!
今回は1stだけでしたけど、「2ndも演奏してフルライブにしたら、あのデュオの世界がどんな風に展開して深まっていくのかなあ、いつかそれも聴いてみたいな・・」と思いました。

 


2ndではゲストにヴォーカル高嶋桜子さん登場。
一気に上がるステージ上のボルテージ 笑
太陽をぱあっと引き連れてきたような桜子さんでした。

 

「A Natural Woman」やっぱり素敵な曲だなあ。
歌い手が、歌いながら解放されていくのを聴いていると、聴いているこちらも一緒に解き放たれていくような気持ちになります。

 

アンコールの「It's So Easy」は、会場のみんなで一緒に手拍子しつつ、
梶原さんと川内くんの素敵なコーラスも聴きつつ(^^)、楽しく盛り上がって終了しました。

 


友成さんが急遽出演不可になるというハプニングがあり、皆さんいろいろ調整等大変だったと思うのですが、
梶原さんと川内くんの新感覚デュオの演奏が楽しめ、
川成順の新曲が聴けて「ここに友成さんが加わったらどんな感じになるんだろう…!」というアルバムやツアーへの期待が高まり、
桜子さんの明るいパワフルなステージも楽しめて、
終わってみれば、一粒で三度美味しい?・・といった感じの楽しいライブになりました。


「逆境も、また新しい事が始まるチャンスになったりしますからね。」という梶原さんの言葉は名言でした。(自分の心にメモしておきます(^^))

 

メンバーの皆さん、楽しいライブをありがとうございました!