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こまきのブログです。

12月

【新しく読んだ本】

頼むから静かにしてくれ〈1〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

頼むから静かにしてくれ〈1〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

レイモンド・カーヴァーの短篇集です。
村上春樹さん・柴田元幸さん著の「翻訳夜話」に収録されていた
カーヴァーの短篇「収集」にノックアウトされて以来カーヴァーに興味を持っていたし、
そしてこの「頼むから静かにしてくれ」というタイトルのかっこよさに惹かれて買いました。
かああっこいいですよ、カーヴァーの世界。
なんとゆうか、黒光りしてる感じです。
ものすごくシニカルで。でも注意深く読んでいると、
そのシニカルさの向こうに、カーヴァーの人に対する愛が見えてくる感じ。
これからカーヴァーの作品を少しずつ読んでいきたいですね。



【読み返した本】

東京奇譚集 (新潮文庫)

東京奇譚集 (新潮文庫)

既にハードカバーで持っていた本なんですけど、
文庫が出たので、電車の中で読み返す用に買いました。
12月31日のカウントダウンライブで東京へ向かう新幹線の中でも読んでました。
この本のラストに収録されている短篇「品川猿」は、
自分の名前を取り戻そうとする女性の物語。
なんだかこの時に、東京へ向かう新幹線の中でこの話が読めて
すごく良かったなって思いました。
とてもすがすがしい気持ちになりました。


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以上計35冊、だだーっと紹介してみました。
もしもここまで読んでくださった方がいらしたら、お疲れ様でした〜(笑)


2007年に自分が読んだ本を振り返ってみると、
やっぱり私の読書ライフは村上春樹さんを中心に回っているなー、と思いますね。
もうちょっと他にもいろいろ読まないとな、とも思いますが。。



私が今までの人生の中でいちばん本を読んでいた時期っていうのは、
小学生の頃なんですよ。間違いなく。


私が通っていた小学校では、
一週間に二冊まで図書室で本を借りていい事になっていて、
私は毎週毎週きっちり二冊ずつ借りて帰って、読んでいました。
学校の図書室に行って「今日は何を借りようかな」と
わくわくしていた時の気持ちは今でもよく覚えています。


でも中学校に入って吹奏楽部の部活動がめちゃくちゃ忙しくて、
そこで本を読むという習慣がぷっつりと途切れてしまいました。


高校の時もほとんど読んでなかった気が…。


大学の時は灰谷健次郎さんの本だけは熱心に読んでましたけど。



その後社会人になってから(だったと思う)村上春樹さんの小説に出会って、
私は再び「本を読む楽しみ」というものを思い出しはじめました。
「本って面白いなあ」「本っていいなあ」というあの気持ちを、
春樹さんの本の世界に出会った事で、また思い出したのです。


春樹さんは「小説を読むことは魂の疑似体験だ」とおっしゃっています。
春樹さんの小説を読むと、その言葉の意味はよくわかります。
小説を読む事によって自分の魂がさまざまな体験をして、深まっていくんです。



「何のために本を読むんですか」ともし人に聞かれたら…
「感性を磨きたいから」とか
「いろんな価値観に接して自分の考え方を確立させたいから」とか
いろんな答えはあるような気がしますが、
最近は私は本を読んでいるととにかく「ただ楽しい」です。


「何かのためになるから」とかそういう事じゃなくて、
とにかく本を読んでいる事が、ただただ楽しい。


こういう気持ちって久しぶりだなあと思います。
小学生の頃以来じゃないかな。


小学生の頃に「何かに役立てよう」と思いながら本読んだりしませんからね。
ただ好きで、楽しかったからひたすらに読んでいたのです。



まあ、ただ「楽しいから」だけで読んでいてはいけないのかもしれないけど。
でもこの気持ちが久しぶりに自分の中に蘇って来たのは
自分にとってはとても嬉しい事なんです。


だから今はとにかくひたすらに、自分の楽しみのために、自分の歓びのために
本を読んでいたいと思います。
自分なりのペースで。


これからもいろんな素晴らしい本との出会いがあるといいな。