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こまきのブログです。

映画「歓びを歌にのせて」

歓びを歌にのせて [DVD]

歓びを歌にのせて [DVD]


【※注:ストーリーネタばれあり】


かなり前にWOWOWで放送されたのを録画したままずっと見ていなくて、
先日やっと見たんですけど、もう大感動でした。。素晴らしかったです。




ダニエルと共に聖歌隊が成長していくのが
この映画のストーリーの主軸なんですけど、
その主軸のストーリーの中にそれぞれの団員たちの人生が散りばめてあって、
その散りばめられたストーリーは「上手くいかない、やるせない」ものが多くて、
なんだかそこもすごく良かったです。
自分なりにベストを尽くしていても、どうしても上手くいかない事が、人生にはある。
ダニエルの抱える孤独も心にしみました。


そしてなんといっても素晴らしかったのがラストシーン。
会場中の大合唱!


ひとりひとりがそれぞれ、「自分だけの声」を持ち、
そしてそれらの声が重なり合い、呼び合い、響き合ったとき・・・


そこには想像を絶するほどの、
信じられないような厚みと奥行きと深みを持ったハーモニーが生まれる。
その荘厳なハーモニーの中には何かまぶしい「光」のようなものが感じられる。
光の中で、人々が歌う。
生きている歓びを、感じ合いながら。。。


世界の成り立ちの理想を、あの会場中の大合唱で表現して見せたような、
そんなラストシーンでした。


そしてその大合唱を、
心臓発作を起こし、倒れ込んだトイレでひとり聞いているダニエル。
頭から血を流しながら、彼はその愛する人たちのハーモニーを聴きながら
満ち足りた幸せそうな表情で微笑んでいる。。。


もうこのへんの、幸せながらにもとても孤独で理不尽、という状況が
たまらなかったです。
でもそこに深く共感もしてみたり。。。


記憶の中で、ダニエルは子どもの頃の、孤独な自分を抱きしめます。
「僕は夢を叶えたぞ!」と、きっとそんな思いをこめて
幼い日の自分を迎えに行くような感じで、力強く抱きしめる。


もうこのシーンを見て私、号泣でした。
参った〜〜。


もうほんと感動して、見終わったあと自分が抱えている気持ちを
自分でどうしたらいいのかわからないぐらいでした。


本当に素晴らしい映画でした。


人の孤独と、人生の理不尽さと、
人を「愛する」ことの素晴らしさと、
音楽の素晴らしさがとてもよく描かれていたと思います。



ラストに、この映画を見ていて特に心に突き刺さった台詞をみっつ。


「僕は君に感謝するよ。君が僕にしてくれた事の全てを。」


「私はあなたを恨んでいない。あなたはあなたなりに努力したんだもの。
不思議なものね、みんな努力しているのに。(どうして上手くいかないのかしら?)」


「私はこう感じたい。私は私の人生を『生きた!』と。」(←この歌本当に良かったです。)