以下貞夫さんのトークです。
「“秋には歌が聴きたくなる”と番組冒頭で言いましたが、
これには多少根拠がありまして、
心理学では、季節と人の心理の関係というのが調べられていまして、
夏が過ぎて、太陽の光がだんだん弱くなって、気温が下がってくると、
それまでの陽気で活動的で開放的な気分が遠のいて、落ち着いて、
ちょっとさびしい気分になってくるというか、落ち着いてくるわけですね。
そして、郷愁やリリシズムを求めたりする傾向が強くなる、という事です。
これは気温が人のホルモンに働きかけて、感情を揺さぶる結果・・・
という事なんですかね。
そんなわけで、秋にはアグレッシブなジャズより
叙情的な歌ものが好まれる、というわけです。
これは別に心理学でなくても、僕たちは四季を日本は感じて、
季節感として秋を感じているわけで、
その中で、こんな気分というのは納得できることですよね。」
この貞夫さんお話を聞いて、心理学的な説明に関しても
うんうんわかるなあ、と納得だし・・・そして貞夫さんがおっしゃるように、
「心理学で分析されなくても」、これらの事って私たちは無意識のうちに感じて、
以前から理解していたような気がしますよね。
秋っていうのは、「何かが新しく始まる」季節というよりは・・・
「夏というひとつの大きな意味のある季節が終わった」事を
じっくりと実感していく季節なのかな。
風や空や気温や虫たちの声、あるいはそれぞれの人の中にある想い・・・
そういうものひとつひとつが、
私たちの感情に、静かに深く「揺さぶりをかける」・・・
秋はそういう時期なのかもしれませんね。