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こまきのブログです。

好きなアルバム紹介⑧〜「Live」(松本圭司)

komaki-13252005-11-05

以前もちらっと書いたんですが、このアルバム、
今年の2月頃に、友達にMDに
ダ●ングしてもらって聴いたんです。


で、聴いてみたら、もう、すーーっごく好きで。
めっちゃくちゃ繰り返して聴きました。
「いくらMDといえど、こんなに繰り返して聴いたら
擦り切れるんじゃないの?」っていうぐらい。


「これはCDでちゃんと手元に欲しいなぁ」という思いが強くなり、
先日bootrecordのサイトから注文して、CDが届きました。


CDが届いたとき、とっても嬉しかったですねー。
「あぁ、やっとこのCDを手に入れる事ができた〜」って感じで。


先にMDで音源をもらっていたアルバムを、
後からわざわざCDで買い直したなんて、
たぶんこのアルバムが初めてだと思います。


今日はそんな大好きアルバム、松本圭司さんの「Live」のご紹介です。


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松本圭司さんは、
本田雅人バンドのキーボーディストとしても大活躍の方ですね。


このアルバム「Live」には、昨年2004年の7月14日と7月15日に、
目黒ブルースアレイジャパンで二日続けて行われた
松本圭司さんのリーダーセッションの音源が収録されています。


このアルバムは二枚組になっています。
「DISC1“040714”」に7月14日のセッションの模様が、
「DISC2“040715”」に7月15日のセッションの模様が収録されています。


「DISC1」・・・7月14日のセッションの出演メンバーは、
(P)松本圭司、(B)岡田治郎、(Ds)則竹裕之


「DISC2」・・・7月15日のセッションの出演メンバーは、
(P)松本圭司、(B)コモブチキイチロウ、(Ds)田中栄二、
(Turn Table)DJバリK〜ん、(Computer)大石憲一郎
となっています。


「DISC1」の方は、アコースティックなトリオ編成でのセッション。
三人だけで奏でられているとは思えない、濃密な音楽世界が展開されています。
私はこのアルバムでベースの岡田治郎さんのプレイを初めて聴いたのですが、
とっても素敵ですね。
ふわふわと柔らかい肌触りのベースなんだけど、
質感は決して軽くはなく、しっかりとした存在感で心に届いてくるベースでした。
歌いに歌う則竹さんのドラムスのプレイも相変わらず素敵です。
こういうアコースティック編成で聴くと、
則竹さんのドラムスの音色の美しさが、一音一音際立つ感じですね。


「DISC2」の方は、編成を見て頂いても分かるように、
アコースティックな雰囲気の「DISC1」とは正反対の、
デジタル音が多用されたセッションになっています。
デジデジピコピコした音がたくさん出てきます。
DJのスクラッチ音も入っていて面白いです。


「デジタル音を多用」とか書くと、
「そんな音楽聴きたくない」とか思われる方も
いらっしゃるかもしれないんですけど、
これがですね〜、聴いてみるととってもいいんですよーー。
松本圭司さんのピアノ、楽曲の美しさと、
デジタル音楽の持つ面白さが絶妙なバランスで絡み合って、
とても不思議な魅力を持つ音楽空間になっています。


「DISC1」と「DISC2」・・・ものすごく極端に特徴を言い表すと、
「アコースティック」対「デジタル」って感じになると思うんですけど、
主役の松本さん以外の編成が対称的なものになっている
この二枚のCDを並べて聴いて、そこから見えてくるのは、
くっきりと感じる事は・・・
「松本さんの楽曲の持つメロディーラインの美しさ」です。


松本さんの楽曲のメロディーラインって、本当に美しい、素晴らしい。
どんな編成で演奏されても、楽曲の芯に、
この「松本さんの美しいメロディーライン」がしっかりとあるから、
デジタル音を多用した実験的な音楽を作っても、
結果として、人の心の持つ温かさと、デジタル音の無機質さが、
非常に効果的な形で絡み合った、とても面白い作品に仕上がっている感じがします。


「メロディーって大切なんだなぁ〜」と、改めて痛感したアルバムでした。


ここからは、このアルバムの中で特に好きな曲についての感想を書きます。
(数字はトラックナンバーです。)


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☆『DISC1“040714”』
●2.「the Dance in the Past」
かすかな憂いを含んだ松本さんのピアノでスタートする曲です。
穏やかな秋の日差しが部屋に差し込んで来る休日の昼下がりに、
なぜか理由もなく、ふっと無性に寂しくなる時ってありませんか?
そういう気持ちに、優しく寄り添ってくれるような曲です。
押しつけがましいところはなく、しっとりと。
そんなスローバラードです。


●5.「Something Like Cakes in Optics」
終盤から曲調がジャズに変わり、
ピアノの松本さんと、ドラムスの則竹さんの
非常に熱く激しい、インプロヴァイズ対決が聴けます。
すっごいですよー、この対決!火花がばちばち飛び散ってます。
ここでの則竹さんのドラムソロが本当に壮絶で圧巻!
あぁ〜、この松本さんと則竹さんの熱いバトル、
生で聴きたかったですーー。


●6.「K.B.T.」
今年の二月の青木智仁セッション(という名の本田バンドセッション/笑)
で初めてこの曲を聴きました。
そのセッションで聴いて「素敵な曲だなぁ〜」って感動して。
友達からもらったMDで、この曲をそれこそ中毒のように毎日聴いて。
大好きな曲です。


メロディーラインがとても美しく、
草原を流れて行く爽やかな風を思わせるような曲です。
この曲の中に流れている空気はとてもきれい。
聴いているとついついメロディーを口ずさみたくなります。
繰り返してこのメロディーラインを聴く度に、
自分の心が浄化されて行きそうな曲。


青木智仁セッションで、あの本田バンド編成でこの曲が演奏された時、
梶原さんのアコギがとっても素敵でした。
シトラスの香りがする風を思わせるような、
そんなアコースティックギターだったなぁ。
また聴きたいな。

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☆『DISC2“040715”』
●3.「Four attacks」
二つのシーンを、行ったり来たりするような
構成になっている曲です。


一つめのシーンでは、聴く人を異空間に誘い込むようなシンセの音が鳴り響き、
ドラムスやベースやその他いろいろが、細かく怪しげな動きをします。
暗いトンネルの中で、遠くから聞こえてくる音に
じっと神経を集中して耳を澄ましているような、そんなイメージ。
聴いていると自分の意識が、深いところに「降りていく」ような感じがします。


二つめのシーンでは、この曲のテーマとなるフレーズが
松本さんの美しいピアノで、ぱーんと奏でられます。
シーン1からシーン2に、前触れなく、突然映画の場面が切り替わるような感じ。
ぱっと明るい場面に出たような感じ。


このシーン1とシーン2を交互に行ったり来たりして、
それを何度か繰り返した後、
松本さんの長いピアノソロがスタートします。
「さぁ、行こう!」みたいな感じで。旅に出るような感じで。


この長いピアノソロ、進めば進むほど、どんどん熱くなって行くんです。
聴いてて胸が「ぎゅうっ」となる瞬間が何度も何度もあります。
聴いてると、「うんうんうん、わかりますよ、その気持ち〜!」って
頷きまくってしまうんですよね。
何に対して“わかってる”のか、自分でもよく分からないんですけど(苦笑)
聴いてるととにかくすごく共感するし、
「その気持ち、わかる!!」と強く思います。
こういうのは、理屈じゃないと思う。


この松本さんのソロの間には、スピード感あふれるグリッサンド
何度も「ぴゅうっ!」って感じで入ります。
その「ぴゅうっ!」ってグリッサンドを聴くと、
自分の心の中に、爽やかな風と一緒に、
鮮やかな七色の光が一気に流れ込んで来るような感触があって、
「ひゃあっ!(>_<)」となります。


ああもうほんと素敵です。
この曲も、DISC1の「K.B.T.」と同じくらい、
中毒状態で何度も何度も聴いてしまう大好きな曲です。


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以上でレビュー終了〜、なんですが・・・
大好きなアルバムだった為、語りに語ってしまいました。
すいません(汗)


松本さんって、「あまり自分の感情を外に出さない方」という
イメージが、自分の中で勝手にあったのですが、
このアルバム「Live」を聴いて、
「松本さんって、すごくピュアな方なんだなぁ〜」と思いました。
松本さんの楽曲や、プレイを聴いたら、そういう風に強く感じました。


このアルバムの中には、松本さんのピュアな光り輝くような気持ちが
いっぱいつまっています。


音楽を聴いていて、その音楽からそのプレイヤーの「人柄」みたいなものを
感じる瞬間、というのがあります。
(自分が音楽から感じたその「人柄」が、
合っているか合っていないのか、っていうのは分からないですけど)


そういう風に「プレイヤーの人柄を感じさせてくれる」作品に出会った時、
私はその作品をとても好きになります。


そして楽曲から感じるその人柄に、自分が共感する部分があった時、
あるいは自分の気持ちを刺激されるような何かを感じ取った時、
私はそのプレイヤーの事をとても好きになります。


このアルバム「Live」は、まさに自分にとってそういうアルバムで、
このアルバムを聴いていると、私はその楽曲やプレイから、
松本さんの人柄みたいなものをすごく感じるし、
その松本さんの気持ちにとっても共感して、感動するんですね。


私の心の中に、「松本圭司」という人の名前を、
深く刻み込む事になったアルバムです。



尚、このアルバムは一般のCDショップ等での販売はなく、
bootrecordサイトからの注文、販売という形になります。


ご興味を持たれた方は、ぜひbootrecordサイトから
このアルバムを注文してみて下さい。


bootrecordから、
注文確認の「自動痩身」メールが届き、
即商品が「発射」されて、
素敵な音源がお手元に届きますよ〜(笑)



☆bootrecord:松本圭司アルバム「Live」販売ページ


http://cart02.lolipop.jp/LA02190630/?mode=ITEM2&p_id=PR00100399531