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こまきのブログです。

好きな曲紹介13〜「放課後は日曜日」(本田雅人)

サックスプレーヤー本田雅人さんに出会ってから、今日で10年が経ちました。


10年前の2001年4月27日に、
友人に「フュージョンのライブって楽しいよ。一緒に行こうよ。」と誘われて、
フュージョンというものが何なのかもよくわかってない、
本当に右も左も全くわかってないような状態で行きました。


それまでインスト音楽の事をよく知らなかった私。
(吹奏楽やってたから吹奏楽ものは聴いてましたけど。)


それまではライブと言えば、チャゲアスのライブでアリーナクラスの大ホールとか、
吹奏楽マリンバのコンサートで、コンサートホールにしか行った事がありませんでした。


だから初めて行ったライブハウス(神戸チキンジョージ)の雰囲気にすごくどきどきしました。


行ったライブは、「伊東たけし本田雅人ドリームライブ」。




出演メンバーは、
伊東たけし(Sax)、本田雅人(Sax)、小林信吾(Key)、浅野祥之(G)、松原秀樹(B)、沼澤尚(Ds)


・・・当時はワケわかってなかったですけど、
今こうやって見るとすごい出演メンバーであり、なんだかすごい組み合わせですよねぇ。
あり得ない。。



ライブハウス内はお客さんでびっしりでした。


ライブを、音楽を本当に楽しみに待っている人たちの雰囲気をすごく「いいなあ」と思いました。
開演前のライブハウスのざわめき、タバコの煙の匂い・・・
そういうのを今でもとてもよく覚えています。



ライブが始まって、しばらくは私は伊東さんの方を見ていました。
(伊東さんの事は、関西の吹奏楽イベントにゲスト出演されていた事があったから知っていたのです。)


でもライブが進むにつれて、私の視線は名前も顔も全く知らなかった本田さんの方に釘づけになりました。


「誰?この人。すごい・・・!!」


目が離せなくなりました。


なんていうのかな、本田さんの「吹いても吹いても尽きない音楽への想い」みたいなのに、
すごくひかれたような気がします。


ライブが終わり、フュージョンというものの楽しさに興奮し、感動し、本田さんにノックアウトされ、
家に帰ってから私はその晩はほとんど徹夜で、インターネットで本田さんの事を調べました。
(誕生日が自分と同じ事を知ってまたびっくり。)


そして初めて本田さんのアルバムを買いました。
買ったアルバムは、ライブアルバム「What is Fusion」。


WHAT IS FUSION

WHAT IS FUSION



その中でいちばん聴いた曲が「放課後は日曜日」です。
曲を聴いて「こんなに子どもみたいなピュアな心をそっくりそのまま持ったまま、大人になる人がいるんだな」と思いました。
そこにいちばんびっくりして、感動しました。
本田さんのややっこしい曲の根底にある、キラキラした純粋な想いに感動したのです。


本当によく聴いたなあ。それこそ本当にCDが擦り切れそうなぐらい。
中毒みたいでした。熱い想いで、何度も何度も聴きました。


最近本田さんがライブで「放課後は日曜日」を演奏してくださる事が多くてすごく嬉しいです。


ライブでこの曲を聴くと、自分が「本田さんに出会った頃」「インストの魅力に出会った頃」の事を
すごくリアルに思い出します。
ライブでこの曲を聴くと、無条件に目に涙がたまってうるうるしてしまいます。


私はライブで本田さんに初めて出会った日の事は、その日自分が着ていた服の事まで覚えています。
4月の下旬にしては肌寒い晩だったなあという事も。。



今日で本田さんに出会って10年が経ちました。
この10年で自分に起こった様々な出来事に想いをはせています。
この10年で音楽を通じて出会った大切な友人たちの事にも。
この10年の間に出会い、私の前から去って行った人たちの事にも。
ありがとう。みんなありがとう。


2001年4月27日に神戸チキンジョージで本田さんに出会った瞬間は、
私の中で何の予告もなく、突然新しい扉が開いた瞬間でした。
人生にはそういう事が起こるのですね。


梶原さんに出会うのは、それから三か月後の事になります。
私は本田さんの音楽を通じて梶原さんに出会い、
そして今ではこんなにも梶原さんのファンになりました。


本田さんに出会わなかったら、梶原さんとの出会いもなかったのかな。。
それとも本田さんに出会わなくても、いつか何らかのかたちで、私は梶原さんの事を見つけたんだろうか。。


「放課後は日曜日」のラスト近くで本田さんのスキャットのシーンがあります。
私を新しい世界に出会わせてくれた人がスキャットし、
私の世界でいちばん大切な人がギターでメロディーを弾く。
ふたりで見つめ合いながら、ちょっと照れくさそうに微笑み合いながら。
私はそのシーンが大好きなのです。



「放課後は日曜日」を聴いた時に自分の心の中に浮かんでくる情景がとても好きです。


小学生ぐらいの男の子が、自転車に乗って、坂道をスピードを出して下ってゆく。


彼はまだ、ほんとうに悲しい事や苦しい事は何も知らない。


わくわく顔で自転車に乗って、転がるように駆けてゆく。


そこには楽しい事しか待ってない。
つらい事も苦しい事も何もない。
わくわくする事だけが待っている。


放課後は日曜日。