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こまきのブログです。

「Just for Fun@京都RAG」ライブレポ!

komaki-13252007-03-21

●2007年3月21日(水)
「本田雅人・梶原順 『Just for Fun』」


【会場】
Live Spot RAG(京都)


【出演メンバー】
本田雅人(Sax)
梶原順(G)
川内啓史(B)
小笠原拓海(Ds)



【※注!ネタばれあり!!】



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【SET LIST】(  )内は作曲者名
<一部>
●My Old Folks (梶原順)☆梶原さん、本田さんのデュオで演奏
●Have Some Fun (梶原順)※新曲
●Follow Me (本田雅人)※新曲
●Woodie’s Nap (梶原順)
●Put Our Hands Together (本田雅人)※新曲
●Jive (梶原順)


<二部>
●The Champ (ロベン・フォード)☆梶原さん、川内さん、小笠原さんのトリオで演奏
●みんなSwing (本田雅人)☆本田さん、川内さん、小笠原さんのトリオで演奏
●My Ballad (本田雅人)※新曲
●Dear Old Avignon (本田雅人)
●Ever (梶原順)※新曲
●Jiao!!! (本田雅人)


<Enc.>
●Many Rivers To Cross(Jimmy Cliff)



※本田さんの新曲のタイトルづけは、すべて梶原さん



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梶原さんのギターをラグで聴くのは久しぶりです。
2005年年末の、青木智仁セッション以来ですね。。。



ライブは、まずは梶原さんと本田さんおふたりのみが登場。
梶原さん、紫のシャツです!まああ!(驚&嬉)


おふたりがステージにたどり着いた途端・・・
「ぶううううぅん」とラグ中に鳴り響く、意味不明の音。
梶原さんも本田さんも驚いた表情。
マイクのハウリングだったんでしょうか?


梶「効果音では、ないですから(笑)」
本「船が出港するみたいだったね(笑)」



さて、ライブは本田さんのソプラノサックスと梶原さんのアコギで
「My Old Folks」からスタート。
大好きな曲なので、久しぶりに聴けて嬉しい〜。
それにしても、意外にもしっとりとしたライブの始まり方です。
梶原さんのギターが優しくて穏やかな深い海みたいに聞こえました。
本田さんのサックスの音のまわりを、
梶原さんのギターがつくり出す海が包んでました。



一曲演奏し終わったあとで、若者たち登場〜!
梶原さんの
「このふたりの年齢を足しても、僕の年齢には届きません」発言に、
どよどよどよ、とどよめく会場。
そう、今回のJust for Funライブのリズム隊をつとめるふたりは
若干22歳の超若手なのです!
おふたりとも、梶原さんが先生をされている音大の生徒さんだそうです。
(ドラムの小笠原さんは大学卒業。)


「僕は、ふたりの年齢を足すと、ちょうどぴったりだから。」
と得意気な本田さん。・・・何で得意気なんだろう(笑)
(梶原さん45歳、本田さん44歳)



若手ふたりも加わって、4人のフルメンバーでの演奏スタートです。
梶原さんの新曲「Have Some Fun」。
ああもうこの曲、曲の雰囲気もタイトルも大好き〜!
梶原さんのぴしぱししたプレイ、かっこよかったです。
やんちゃで男の子っぽい感じでいいなと思いました。
なんとなくJ&Bのライブを思い出す感じの曲ですね。
「エレキだー、エレキだー!」と大喜びの私でした(笑)



次は本田さんの新曲「Follow Me」。
今回、本田さんの新曲タイトルは全部梶原さんがつけたんだそうです。


梶「この曲、邦題は・・・『ついておいで』?」
本「もしくは・・・『ついてこい』?(笑)」


梶「ついてこ〜い!(笑)」
本「ついてこ〜い!(笑)」


きゃー、ついていきますーー!!(←すいません、ここにアホファンがひとり・・・(^^;)


16ビートのとても爽やかな曲でした。
今回のライブで聴いた本田さんの新曲の中では、
私はこの曲がいちばん好きだったかも。



「Woodie's Nap」は、最初はとろとろ夢心地な感じで始まって、
だんだん温度が上がっていって、終盤はとても熱い感情が
ライブハウスの空間や、聴く人の心を
隅々までじっくりと満たして行く感じが素敵でした。
ぎゅうっと熱く、切ない気持ちになりました。



「Jive」は理屈抜きで楽しかったですね。
もう、「わーい、楽しい!」って感じでした。
広島JIVEで演奏する時はより一層盛り上がるでしょうね〜。
(このレポを書いてる今日は24日・・・
今頃広島JIVEは盛り上がってるかな〜〜。)



二部は、梶原さん、ベースの川内さん、ドラムの小笠原さんの
トリオ演奏でスタート。
演奏された曲は、ロベン・フォードの「The Champ」!!
こ〜れはもう、すごかったですよーー!!
凄すぎでしたよーーー!!!
もう梶原さん独壇場!!!


あの時自分が味わった感情を
言葉に置き換えることはとてもできそうにないけど、
梶原さんのエレキがうねるわ、吠えるは、突き上げるは、叫ぶわで
もう本当に本当にすごかったです。かっこよかったです!
「うわあああぁ〜〜」って思いながら聴いてました。
「いま私、ものすごいものを聴いてるー!!」って思いました。
まだこの曲の梶原さんのエレキを聴いた時の体の感触、残ってます。
本当にすごかったです。。。


梶原さんの弾く「The Champ」、数年前に何かのセッション
(たぶん東原力哉さんのエレクトリックセッション)で
何度か聴いた事があるんですけど、でもでも、こんなにすごかったかなぁ?
いやー、ほんとすごかったなあああ。
あの演奏に関してはほんと「凄い!!!」としか言いようがありません。
聴けてよかったぁ。



続いては梶原さんが演奏お休みで、
本田さん、川内さん、小笠原さんのトリオで
本田さんの曲「みんなSwing」を演奏。
ライブをご覧になった方はわかると思いますが、
もう、サーカスみたいになってました(笑)
華やかなショーです、ショー!
ドラムの小笠原さん、頑張ってましたね〜!



本田さんの新曲「My Ballad」は、
もともとマリーンさんのレコーディング用に書いて、
ボツになった曲だうです。
この曲バラードなんですけど、マリーンさんのレコーディングでは
既に他にいっぱいバラード曲があったんで、この曲はもれちゃったんだそうです。
「ボツになったけど、いい曲だったんで、今回演奏する事にしました。」との事。


ちなみのこの曲のタイトルづけも梶原さん。


本「歌詞もつけてよ。あれだけタイトルがつけられるんだから。」
梶「えぇ〜、タイトルと歌詞は、また全然違うでしょ〜(^^;」


そしてこの「My Ballad」の邦題は・・・
「あんたのバラード」に対抗して(?)
「オレ様のバラード」だそうです(爆笑)


MCでは「“バラード”って、日本語にすると何なんだろうね?」
という話題で盛り上がりました。


梶「ちなみに、『ノクターン』は?」
本「・・・妄想曲〜?」(←注:ボケではなく、マジ発言です)


会場爆笑(^^;
正しくは「夜想曲」です。
本田さん、妄想してはいけません〜〜(笑)


そんなこんなで演奏された「My Ballad」、
メロディーの素直な、きれいな優しい曲でした。


あと、MCでおかしかったのが、
今回本田さんの新曲は、
本田さんが作曲して梶原さんがタイトルづけをした、という事から
梶原さんが「レノン&マッカートニーだね。」とおっしゃったのですが、
その梶原さんの発言を聞いた本田さんが
「・・・レノン&まさと〜?」と聞き返した事です(笑)
ちなみにこれも、ボケではなくマジ発言(^^;
なんだかよく意味がわかってらっしゃらなかったみたいです(笑)



梶原さんの新曲「Ever」は色彩豊かな綺麗な曲でした。とても好きです。
優しく、澄んだ気持ちになりました。



本編ラストは本田さんの曲「Ciao!!!」の
ジャズバージョン、「Jiao!!!」


演奏前に本田さんに、
「こんな大変なツアーにつき合わされてかわいそうだよね。
本当は嫌だったけど、断ったら梶原先生に評価落とされるから、
しぶしぶ受けたんだよね〜?(笑)」
と言われる若手のおふたり。


その発言を聞いたベースの川内さん、自らマイクを手に持ち、
「いいえ!僕はたとえ、『このツアーに出たら落第する』と言われたとしても
このツアーに参加したかったです!(^^)」と熱く語ります。


その川内さんの言葉を聞いた梶原さん、成績をメモする仕草をしながら
「・・・Aプラス(笑)」


熱い発言で、川内さんの成績評価も上がったかな?(笑)



そして「Jiao!!!」の演奏スタート。
「Ciao!!!」の演奏は私は何度か本田さんのライブで聴いた事がありますが、
「Jiao!!!」はもしかしたら私、生で聴くのは初めてだったかな〜?
イントロの梶原さんのギターの動き、複雑〜!!
でもばっちり決まって、かっこいい!!
華やかな「Jiao!!!」の演奏で、本編は盛り上がって終了しました。



アンコールは「Many Rivers To Cross」。
これ、とっても嬉しかったです!
2月にKOSUKEさんのライブに行ったときに
アンコールで歌われた「You are so beautiful」に感動して、
「ジョー・コッカーの歌ってるバージョンがいいよ」って人に教えてもらって、
「You are so beautiful」が収録されているジョー・コッカーのベストアルバム
『Ultimate Collection』を買ったんですが、

このアルバムに「Many Rivers To Cross」が収録されていて、
私はこの曲にとても感動したんです。


なんだかこの歌を聴いたとき・・・
「ああ、ジョー・コッカーも人生いろいろ苦労したんだなあ」と思ったんです。
なんか、そういうのが歌からふっと伝わって来て。
勝手にジョー・コッカーに親しみを持ったというか。
だから、あのKOSUKEさんのライブのあと、
「You are so beautiful」と共に「Many Rivers To Cross」もよく聴いてました。
まさかJust for Funのライブで、
梶原さんのギターでこの曲が聴けるなんて思ってなかったです。
私にとっては、何だか嬉しい偶然でした。


「Many Rivers To Cross」を熱くしっとりと聞かせて、
大充実のライブは幕を閉じました。




「Just for Fun」ライブでは、
若手ミュージシャンのフレッシュなエネルギーと、
梶原さん&本田さんの熟練されたエネルギーが引き合って、混ざり合って、
新しいパワーを生み出しているなあと感じました。
とても鮮やかなサウンドでした。
新しい事や楽しい事がいっぱい始まりそうな予感が、
そのサウンドの中にぎっしりつまっていました。


リズム隊が超若手という事で、
「土台の弱いサウンドになるんじゃないのかな?」と
ちょっと勝手に思っていたのですが(すみません)、
そんな事は全然なかったですね。


そりゃ、「味」とか「深み」みたいなものは
まだないのかもしれないけれど、
「頼りない」とか「あぶなっかしい」とか、
そういう「不足」みたいなものは全然感じませんでした。
若手ふたりと、梶原さん&本田さんが
とてもいい感じでばしばし科学反応し合って、引き合って、
とても強いものが生まれていたと思います。



小笠原さんのドラムは、
すごく「まっすぐ!」「いっしょうけんめい!」という感じがしました。
明るくてポジティブで、華やかなドラムでした。
あちこちで光がクラッシュするような、そんなプレイでした。
なんだか眩しかったです。


川内さんのベースは、
「すごく弾力のある音だなあ」と思いました。
ゴムまりが、ぼうん、ぼうんとはねて行くようなベース。
そのゴムまりはすごく弾力があって、柔らかくて。
柔軟性みたいなものを感じたかな。。
すごくしれっとしたクールな顔でベースを弾きながら、
とても熱いグルーブを出していたりするのですごいなぁと思いました。
将来大物になりそう・・・。


若手のおふたり、ほんと頑張っていたと思います。
本田さんの曲をあんな風にこなしちゃうなんてすごい!と思いました。



そして今回、唯一のコードを鳴らせる楽器担当だった梶原さん、お忙しそうでしたね。
梶原さんがギターで和音を鳴らすと、
無色の空間に絵筆でさああっと色が鮮やかに塗られていくような感じがしました。
私はその様子を「綺麗だなあ」って思いながら、
とても幸せな気持ちで見て(聴いて)いました。


で、梶原さんがソロのシーンになると、
まわりはオール単音の世界になるわけですが、
でも別に違和感はなかったです。それも不思議です・・・。



Just for Funのライブで梶原さんのエレキを聴いて、
本当にいろんな気持ちになりました。
心がいろんな事になりました。
熱く激しいエレキに心がめためたになりました。


上手く言えないんだけど、それは幸せな感触でした。
エレキに恋しちゃうような感じでした。
ホレボレしました。本当に本当にかっこよかったです。


私はJ&Bの激しいエレキを聴いて梶原さんのファンになったので、
Just for Funのライブで「これぞ梶原さん!」という感じのエレキが
久しぶりに存分に聴けて、とっても嬉しかったです。
なんだか自分が梶原さんのファンになった原点を思い出す感じでした。


しかもJ&Bだと、ある程度演奏される音楽のジャンルが決まってきますが、
Just for Funだと演奏される音楽の幅がとても広いので、
より一層いろんな種類の梶原さんのエレキが聴けて、
「なんだかこのライブ、すごくお得なんじゃないの?」って思いました。


やっぱり私は梶原さんのエレキが大好きです。
アコギももちろん大好きなんですけど、
やっぱり私はエレキっ子だなあと思いました。



本当に楽しい充実したライブでした。


さて、次は地元、神戸です!