- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/05/15
- メディア: 単行本
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はじめて川上弘美さんの本を読んだけど、おもしろかった!
好きになりました!
(「はじめての文学」シリーズについてはこちら。)
私が川上弘美さんを意識するようになったきっかけは・・・
以前「はじめての文学 村上春樹」が出版される頃に、
「この『はじめての文学』シリーズ、他にはどんな作家さんのが出るのかな〜」
と思ってネットで調べたんですよね。
その時に、出版予定の作家の中に、川上弘美さんの名前があって。
私はその時に川上弘美さんの名前を初めて知りました。
で、「はじめての文学 川上弘美」に収録予定の短篇のタイトルを見ていて・・・
私はそれらのタイトルに心惹かれたんです。なんか、不思議と。
並んでいるタイトルを見て「どんな話なんだろう。読んでみたいな。」と思いました。
その後、知人のブログで川上弘美さんの本の感想が書かれているのを読んだり、
mixi村上春樹コミュの
「村上春樹さん以外の作家では、どんな作家の作品を読みますか?」
というトピックスの中で、川上弘美さんの名前をあげている人が多かったり・・・
という事があって。
「やっぱり気になるなー」と思いまして。
で、買いました。「はじめての文学 川上弘美」。
【「はじめての文学 川上弘美」収録作品一覧】
●運命の恋人
●神様
●パレード
●ときどき、きらいで
●春の絵
●椰子の実
●ざらざら
●椰子・椰子
●草の中で
●花野
●北斎
●うごろもち(←本当は漢字なんですが、変換のしかたがわかりません(^^;)
●おめでとう
☆あとがき
なんともいえない魔可不思議〜な世界、です。
とらえどころのない雲みたいな感じ。
言葉ではとっても言い表わしにくいです。
でもこの不思議な文章、不思議なグルーブは読んでいるとくせになります。
一見クールに見せておいて、
文章の全体からじわああっと優しさやぬくもりが伝わってくるところもいいです。
魔可不思議な話もあれば、妙にリアルな話もあって・・・。
リアル話の方は読んでてかなり身につまされる部分が多かったです(謎)
わっかるわぁ・・・。
この本に収録されている中で、私が特に好きだった短篇は
「神様」「パレード」「北斎」「おめでとう」
です。
「パレード」は川上弘美さんの代表作「センセイの鞄」の番外編なんですね。
- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/09/03
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「パレード」がすごく良かったから、「センセイの鞄」も読もっと。
「パレード」で、天狗が病気になったくだりを読んで、
「川上弘美さんっていいひとなんだなぁ」って思っちゃいました。
そうかと思えば「うごろもち」ではなかなか怖いぞっとする世界を書いてたり。
「ときどき、きらいで」(←タイトル大好き!)の
「ときどききらいになるの、やっぱりやめられない」っていう発想も大好きだし。
いろんな顔がある不思議な人なんだな。。
川上弘美さん、これから自分の中で要チェックです。
おめでとう、とあなたは言いました。おめでとう。まねして言いました。それからまた少しぎゅっとしました。
忘れないでいよう、とあなたが言いました。何を、と聞きました。
今のことを。今までのことを。これからのことを。あなたは言いました。忘れないのはむずかしいけれど、忘れないようにしようとわたしも思いました。
(『はじめての文学 川上弘美』収録「おめでとう」より)