It Will Be Fine!

こまきのブログです。

2006/9/23 ドラムサークルレポ!

ドラムサークルのスタート時間が近づいてきたので、
会場の地下1階のスタジオへ移動しました。




スタジオの中はこんな感じ。




今日お世話になる打楽器たち。
この中から、自分が叩きたい楽器を自由に選びます。
それにしても楽器ってほんと綺麗だなー。
形といい柄といい。




今日私が選んだ楽器はコレ!
この楽器の名前、ファシリテーターの方に聞いて教えて頂いたのに
忘れてしまいました(涙)私のばかっ。
あんまり高い音のする楽器は
長い時間叩いていると耳が疲れそうな感じがしたので、
中音域(?)な感じのこの楽器を選びました。




楽器を選んだらみんなで円形に座ります。
ウォーミングアップで自由に楽器を叩き始める参加者の方たち。


以前ドラムサークルに参加したときは
会場が神戸海洋博物館ホールという大きな会場で、参加人数もかなり多めでしたが、
今日はこじんまりとしたスタジオの中で、参加者は約30名ほどの人数です。
前回のドラムサークルより、アットホームな雰囲気です。



ドラムサークルの開始時間になりました。
スタッフの方のひとりが、
大きめのタイコでベースとなるリズムを叩き始めます。


そのベースのリズムに乗って、参加者たちは思い思いに
自由に楽器を叩き始めます。


しばらくみんなで自由に楽器を叩いていると・・・
ファシリテーターの女性登場です。
みんなの輪の中心に立って、両手を「ばんっ!」と下げて
音を止める仕草をします。
その仕草と当時に、みんなも「ばんっ!」と楽器を叩いて音をストップします。


「今から始めますよ〜」なんて言葉に出して言わなくてもちゃんと始まるし、
「ここで止めてください」なんて指示を聞かなくても
ファシリテーターの身ぶりを見て、それぞれがプレイを止める位置を判断します。
この空間では、全ての会話をタイコでするのです。
これがドラムサークルです!いえーい、楽しい〜!


ファシリテーターは、“先生”ではなく“案内役”です。」
と語るファシリテーターの女性。


ファシリテーターは決して「指導」や「強制」をしません。
私たち参加者がより音楽を楽しむための「きっかけづくり」をしてくださるのです。


それぞれの参加者が自由に楽器を楽しんでプレイし、
それと同時にみんなでひとつの大きなグルーブを作り出す方向へと進んで行くように、
全体の流れを程よいさじ加減でリードして行くのがファシリテーターの役目です。
(と私は感じました。)


ファシリテーターは参加者の輪の中心に立って、
手や足、ジャンプなどの動作で、演奏者に叩いて欲しい
リズムパターンやアクセントの位置を伝えます。


しばらくみんなでプレイしたあと、ファシリテーターの方が
「今回初めてドラムサークルに参加された方、手をあげてください。」と
言うと、3分の2ほどの方が手をあげました。
わー、そんなに初参加の方が多かったんですね。
みなさん、そうとは思えないリラックスぶりです。





途中で、りんごの形をしたシェーカー、
「アップルシェーカー」が参加者に配られました。


「今日はこのアップルシェーカーを使って
皆さんが仲良くなるためのゲームをします。」と
ファシリテーターの方。


まずシェーカーを自分の左手にのせます。


そして、
「とってー、わたす」のリズムで、
「とってー」の部分で、自分の左手にのせているシェーカーを右手でつかみ、
「わたす」の部分でその右手でつかんだシェーカーを
自分の右側に座っている参加者の手に渡します。


「とってー、わたす」「とってー、わたす」のリズムで、
参加者から参加者へとシェーカーがぐるぐる円になって
右回りに移動していくわけですね。


このゲームを始める前に、まずみんなで少し練習。
慣れていないので、来るべきときに隣からシェーカーが渡ってこなかったり、
シェーカーが手から落っこちちゃったりといろいろ起こります。


ここでファシリテーターの方のアドバイス


「細かい事は気にしない!(笑)
落としたシェーカーは拾わないでください。そのまま続けてください。
いつか必ずなんとかなります。」


・・・なんだかこの言葉が、今の自分に必要な
人生の教訓のように聞こえてしまった私。


細かい事は気にしない。
落としたシェーカーは拾わない。
いつか必ずなんとかなる。。。



少し練習したあと、シェーカー回しのゲームがスタートです。


「とってー、わたす。」「とってー、わたす。」
とみんなで歌うようにつぶやきながら、
りんごのシェーカーをぐるぐる回していきます。
なんだかちょっと面白い空間(笑)
みんなの手から手へと回っていく、小さなりんごたち。
繋がっていく気持ちの、象徴みたいです。


テンポをだんだん上げていったり、
「とってー、振ってー、回してわたす」なんて複雑なバージョンにも発展し、
シェーカーを落っことす人が出たり、
隣の人にシェーカーを渡すタイミングがずれたり、と
あちこちでいろんな事が起こってましたが、細かい事は気にしない!
ファシリテーターの方がおっしゃるように、続けているとなんとかなります(笑)


そんな感じでシェーカー回し遊びも終了。
ふたたびタイコでのプレイが始まります。


スタジオ内に鳴り響く、アフリカンな雰囲気の音色、リズム。
なんだか「土っぽい」匂いのする音色であり、リズムです。
そうやって楽器を叩きながら地響きを感じていると、
なんだか自分が地面の奥の方・・・地球の中心みたいな場所と
繋がっているような気持ちになります。


しばらく楽器をプレイして、前半が終了。
休憩タイムに入ります。





休憩時間中は、参加者がファシリテーターに質問をしたり、
ファシリテーターが参加者にそれぞれの楽器についてのミニ知識や
楽器の叩き方などを説明して回る時間になっていました。


この休憩時間中に、それぞれの参加者は
前半で使っていた楽器とは違う楽器にチェンジ。




私は楽器をジャンベにチェンジしました〜。



あと、前回のドラムサークルでもずっと気になっていたのがこの楽器。

可愛いですよね〜〜。
ミーママさんが私の座っているところまで持って来てくださったので、
(ありがとうございます!)
休憩時間中にポコポコ叩いて遊んでました(笑)
けっこう高い音がします。



休憩を挟んで後半スタート。
ファシリテーターの方が、
参加者の女性ひとりと、男性ひとりを指名して、
「楽器で会話をしてください」と言いました。
「なんでもいいんで、叩いて今の気持ちを表現してみてください。」と。


ちょっと戸惑いながらとにかくタイコを
ぽこぽこぽこ、と叩いてみる若い女性の方。


しばらくその女性が叩いた後、ファシリテーターの方が
「はいっ、次はあなた」と男性の方にふります。
この男性、とても上品な雰囲気のおじいちゃんだったのですが、
もう叩くときすごく照れてらして、はにかみながら
楽器を叩く表情がとってもかわいい〜〜。
人生の大先輩の方に向かって「かわいい」なんて表現失礼かもしれないけど、
でもほんと雰囲気がかわいくて素敵だったんですよぉ。


しばらくその若い女性とおじいちゃんが交互に叩いて
楽器で会話です。おもしろいなー。
その後も何組かこのパターンで一対一で「楽器で会話」状態で
叩きました。



あと、後半でおもしろかったのは、会場のスタジオの照明を落として
暗闇の中で楽器を叩いたこと!
これは前回のドラムサークルの時にも経験したんですけど、
やっぱりとっても楽しい!


照明が落ちたあと、ファシリテーターの方が参加者の数名に、
振るとぴかぴか光る鳴子を配りました。
鳴子を打ち鳴らす参加者と、タイコを鳴らす参加者が同時にプレイします。
鳴子チームは「ターンターンタン、タンタン」のリズムを打ちます。
(ん?これって以前熱帯JAZZ楽団のライブレポのコメント欄で話題に出た
「3-2」(スリーツー)のリズム?)


☆2006/7/16の日記「熱帯JAZZ楽団神戸国際会館」ライブレポ
http://d.hatena.ne.jp/komaki-1325/20060716


暗闇の中で響くタイコのリズムと、
ぴかぴか光りながら打ち鳴らされる鳴子のリズム。
そこにファシリテーターの方がアゴゴベル(だったと思う)で
「キィ〜ン、コォ〜ン」と金属音を鳴らしたり。。。


すごく神秘的で、なぜかとても「懐かしい」気持ちを感じる
空間になってました。
「ここにあるリズムは、全て自分の体の中にあるな」と思いました。
うまく言えないんですけど。


自分がどこかに還って行くような感触。
あるいは、自分が生まれる前の何かを、どこかを、たどっているような感触。
あぁー、やっぱり上手く言えないよ〜。
でもとにかくとても懐かしい。癒される。
とても不思議な空間でした。



暗闇の中で楽器を叩く時間も終わり、
終盤はまたタイコでのプレイとなりました。


今回のドラムサークルは約二時間ほど続き、最後に、
楽器を叩くときの輪になって座った状態のままで、
参加者全員がひとりひとり自己紹介と、
今日のドラムサークルの感想を言いました。


皆さんとても楽しかったようで、幸せそうな笑顔を顔に浮かべながら
リラックスして話している表情が印象的でした。
冗談をまじえて今日の感想を話す方もいて、
そんな時はみんなから明るい笑い声が起こったり。
そういう時の皆さんの笑顔がすごく素敵で。
ほんと見てたら、ひとりひとりが愛しくなっちゃうような、
そんないい顔でみなさん笑ってました。


このラストの自己紹介の時間は
とても和やかで、初対面なのにも関わらず
まるでお互いが前から知っている同士だったみたいな、
そんなあたたかい空間になっていたと思います。


それはやっぱり、楽器を叩く事を通じて
お互いが何かを共有し、同じ時間を過ごしてきたという連帯感みたいなものが、
そういうあたたかい雰囲気をつくり出したのではないかと思います。


今回のドラムサークルが終了したあと、ミーママさんが
「毎回仕上がりが違うんだよね〜」とおっしゃったのが印象的でした。
ほんとライブと同じですよね。


それにしても、ファシリテーターの方は本当にすごいなあ、と思いました。
進行役の立場から言えば、「こうしてください、ああしてください。」
「それはダメです。」とかいう風に、「指導」や「指示」をした方が
絶対楽だと思うんですよ。


でもドラムサークルのファシリテーターの方は、
絶対にそういう「指導」や「押しつけ」みたいなものをしません。


参加者が叩くすべてのリズムを「受け入れる」。
そしてそれらのリズムが生かされ、
参加者から何かが引き出される方向へと導いていく。


個人個人がそれぞれのプレイを楽しみながらも、
ひとりひとりが勝手にばらばらにプレイしているわけではなく、
それぞれが自分のプレイを自由に楽しみながらも、
参加者同士がお互いに楽器を叩く事を通じて大切な何かを共有できる空間、
ひとつの大きなグルーヴを生み出して行くような空間を
つくり出すようにリードしていく・・・


それがファシリテーターの役目です。
でも大切なのは、あくまでも主体性は「参加者側に」あること。
参加者の私たちは、ファシリテーターに何かを「指示されて」「やらされた」
わけではなく、ファシリテーターの助けを借りて、
あるいはファシリテーターと一緒に、同じ目線で、
「自分たちの力で」ひとつのリズムグルーヴをつくり出したのです。
その充実感が、ドラムサークルを終えた後の
あの幸せ感に繋がっているような気がします。



全体を微妙にコントロールしつつ、でも主体性は参加者側に持たせる。
これは非常に高度な技術だと思います。
「たくさんの知識と経験、音楽と人に対する深い愛情がなければ
できない事だなあ」と思って、私はドラムサークル中
ファシリテーターの方々を本当にホレボレしながら見つめていました。


ドラムサークル中、
常にあたたかいにこにことした笑顔を絶やさないファシリテーターの方々。
でもその笑顔の奥には、とんでもない集中力が秘められている事を感じました。
本当にかっこよかったです。何だか憧れてしまいます。



今回は、前回の神戸海洋博物館でのドラムサークルの時とは違い、
比較的少人数でのドラムサークルでした。


アップルシェーカーを回すゲーム、
一対一のプレイヤーでの楽器での会話、
最後にみんなで輪になっての自己紹介タイムなどは、
これは30人程度の「少人数だからこそ」
できることだったのではないかと思います。
大人数だと、これらの事をやるのはちょっと難しい感じがしますね。


大人数でドラムサークルをする場合は
なんといってもあの「リズムの大津波」・・・リズムの迫力や
ダイナミクスを存分に味わえるという長所があるし、
今回のように少人数でする場合には、参加者同士で
「より親密な」やり取りができるという長所があるなー、と思います。


うーん、ドラムサークルの世界は奥が深いですね。
はまってしまいそうです。


私は今回のドラムサークル当日あまり体調がよくなかったのですが、
楽器を叩いている間は頭もすっきり!
本当にリズムって、音楽ってすばらしい!大好きです。


「音楽を通じて心が繋がる」・・・というフレーズは、
ほんとうによく聞く言葉なんだけれど、ドラムサークルに参加すると、
音楽を通じて人と人が繋がっていくシーンを
ほんとうに実際に目の前で見る事ができるし、
実際に自分自身もその感触を体感する事ができます。


人と繋がる、地球と繋がるドラムサークルに、
皆さんも参加してみませんか?


次回ドラムサークルが開催されるときには、問題がなければ
このブログ上でそのお知らせを載せるようなこともしてみたいなー、
と思います。
興味を持った方には、ぜひどしどし参加して頂きたいです。


今回のドラムサークルもとっても楽しかったです。
お世話になった方々、本当にありがとうございました。
またぜひ参加したいと思います!