●2013年12月4日(水)
「渡辺貞夫 SADAO WATANABE Bebop The Night」
【会場】
ビルボードライブ大阪
【出演メンバー】
渡辺貞夫(A.Sax)
Aaron Goldberg (P)
Nicholas Payton (Tp)
Reuben Rogers (B)
Obed Calvaire (Ds)
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☆2010年5月のビルボードライブ大阪でのライブ以来、
私的には3年半ぶりの貞夫さん、でした。
(最近はっと気がつくとすぐに3年半とか経ってるから怖いですね。。)
ステージに、にこにこ笑顔の貞夫さんが現れた瞬間、
自然とこちらも、ふわぁーと笑顔になってしまいました。
ああいう人はなかなかいないなぁ。。
今回は「Bebop The Night」という事で、Bebopの嵐、です。
私そのへんのジャンルにあかるくないので、
ライブが始まった時、
「うーわー、これ私、楽しめるかな〜」と一瞬思ったのですが、
「だめだ、これはいちいち解釈とかしようとしたらアタマがおかしくなってしまう。
今そこにある空間を、そっくりそのまま受け入れて感じるような気持ちで聴こう。」
・・・という気持ちで聴き始めたら、だんだん楽しくなってきました。
(うん、やっぱり音楽は「感じる」ものだ!)
貞夫さん以外のバンドメンバーの中では、
どすこい大相撲!な感じのドラムス(誉め言葉ですよ)も「おおお」と思ったのですが、
私がいちばん耳目を惹かれたのがピアノです。
不思議なピアノだったなぁ。。
ものすごく知性的でありながら、同時にものすごく感覚的で。
まるで鍵盤の上に薄い布をかぶせてその上から弾いているかのような、柔らかな滑らかなタッチで弾く。
でもリズムにはとても厳しい。ものすごい精度のリズム。
時には人を、だんだんと甘い催眠にかけていくようなスロウなソロを弾いたり、
そうかと思えば、理性の枠が壊れないぎりぎりのところまで空間をがっ!と熱するような熱いソロを弾いたり。。
バッキングの時のプレイも、ひとつひとつすごく丁寧で、
とーん、とーん、と上から水滴を落とすような感じで音を弾いて、バンドの音楽にすっと色合いを添えてて良かったなあ。
「なんじゃこのピアノは」と思いながら聴いてました。
不思議な魅力のあるピアノだったな。。
貞夫さんの音はいつ聴いても生々しい。
これ以上ないぐらいに生々しい。
熱いプレイ、真っすぐなプレイ、優しいプレイ・・・
たくさん聴けました。
私がこの日いちばん感動したのは、
「クリスマスなので」と言って貞夫さんが演奏してくださった
メル・トーメの「The Christmas Song」です。
貞夫さんの演奏するバラード、たまらない、です。
聴いてて胸がぎゅうーっとなるというか、
じぃんと奥底に染みわたるというか。。
聴いてて目に涙がじわっとにじみました。
この曲の演奏中、バックではステージのクリスマスバージョンの飾りつけが
夕焼け色の空間の中できらきらときらめいて、
もう本当に、まるで夢のように優しい、美しい空間となっていました。
綺麗だったな。。
ひと足早いクリスマスプレゼントをいただいたような気持ちになりました。
まだまだ全然ご自分に満足していない感じの貞夫さん。
前を向いて挑戦し続ける貞夫さん、本当にかっこ良かったです。
あんなかっこいいセクシーな80歳、すごいなぁ。
貞夫さんの音空間の中ではみんながハッピーになる。
もうほんとライブ聴きながら
「世界中の空間が貞夫さんの音で染まればいいのに」って思いました。
そうしたら、みんな笑顔になって、愛あふれて、幸せになるよ。
本当にそうなるよ。
ああもう本当にかっこよかったです。
素敵でした。素敵でしたぁーーー。
終演後、一緒にいたお友だちに
「すごく良かったぁーーー。」とアホみたいに言いまくってしまいました。。
貞夫さんありがとうございました。
次のライブ、あんまり間を空けずに見れたらいいな。。
やっぱり貞夫さんのライブは見とかないとダメだわ。
とてもとても大切なものが、そこにある。