It Will Be Fine!

こまきのブログです。

梶原順『EVER』〜inside〜

※( )内は作曲者名です。


1.「Pastoral」(渡辺貞夫
渡辺貞夫さんの曲を梶原さんがカバーしました。
JとBのライブでも何度か弾いてくださいましたね。
初めてライブで聴いた時「綺麗な曲だなぁ〜」って
とても感動したのを今でもよく覚えています。


清涼感のあるメロディーのこの曲。
聴いていると、澄んだ爽やかな風や、小高い丘や、緑の草原や・・・
さまざまな美しい自然の景色を感じる事ができます。


渡辺貞夫さんもソプラノサックスで演奏に参加されています。
この曲での貞夫さんの演奏、とても素敵です。
この曲の貞夫さんの演奏を聴いた時、
「あぁ、貞夫さんはとても高いところで吹いているなぁ」と思いました。
小高い丘のような場所に立ってソプラノサックスを吹く貞夫さんを想像します。
高い高い場所で吹いている。。。


どうしてこんな場所で吹けるんだろう、と思います。
それは志の高さから来ているのか。
愛の深さから来ているのか。
経験の深さから来ているのか。
それらが合わさったものなのか、
それとももっと別の要素があるのか。。


上手く言えないけれど、貞夫さんは本当に素晴らしい方だと改めて思いました。
素敵な貞夫さんと、素敵な梶原さんの、コラボレーションの楽曲です。



2.「Thank You」(梶原順
フュージョンバンドSOURCEのアルバム「SOURCE2」に収録されているこの曲は、
JとBのライブでもよく演奏されました。


この曲を聴いた時に、自分の身体の、心の内側にしみわたって、
そこから身体全体にじわぁ〜っと広がっていくような
あたたかさを、優しさを、ずっと大切にしていたいです。
その感覚が全てかな、と思います。


Thank You.
「ありがとう」。



3.「Benjamin」(James Taylor
ギタリスト大村憲司さんが愛し、ライブでよく弾かれたというこの曲。
私も、大村憲司さんの未発表ライブ音源集アルバム
『Leaving Home〜best live tracks2』に収録されている
憲司さんの演奏する「Benjamin」が大好きで、よく聴いています。


JとBのライブでもこの「Benjamin」はたびたび演奏されました。
憲司さんが愛し、浅野祥之さんが愛したこの曲。
JとBのライブでは浅野さんがメロディーを弾いていたので、
今回このアルバム『EVER』に収録される、
梶原さんがメロディーを弾く「Benjamin」はどんな感じなのかな、と思っていたのですが。。


初めて聴いた時、その音のあたたかさに驚きました。
梶原さんの弾く「Benjamin」は、ひとつひとつの音が、
あたたかい優しい綿にくるまれたような、そんな音でした。ほんとうに優しい。。。
とても梶原さんらしいな、と思いました。


もちろん憲司さんの弾く「Benjamin」もとても優しいです。
でも梶原さんの弾く「Benjamin」は、憲司さんとはまた違った種類の優しさで。。


「優しさ」にもいろんな種類の優しさがあるのだな、と思います。
孤独にもいろんな種類の孤独があるように。。


憲司さんが愛し、浅野さんが愛し、
その二人の想いを受け継いで、その二人を想いながら弾かれる
梶原さんの「Benjamin」。
これからも大切に聴いていきたいです。



4.「We're Not Alone」(梶原順
「私たちはひとりじゃない」・・・そんな前向きなタイトルがついたこの曲。
梶原さんがオフィシャルサイトの楽曲紹介でコメントしてらっしゃるように、
「ブルージーな曲調の部分とメロウな曲調の部分との
ブレンド具合がおもしろい曲」だと思います。


私はこの曲の終盤での梶原さんのソロのシーンがとても好きです。
ぽつぽつと語られる、梶原さんの誠実な、懸命な話を聴いているような気持ちになります。
「うん、うん。」って、心の中で頷きながらいつも聴いています。
聴いていると「私も頑張ろう」って、何だか勇気が出るのです。



5.「Peace」(渡辺直樹
どこかクラシックのスタンダードナンバーのような雰囲気の漂うこの曲。
作曲は渡辺直樹さんです。


懐の深い直樹さんのベース。
聴いていると、あたたかい優しい揺りかごの中で
ゆらゆら揺られているような気持ちになります。
そのゆりかごの中で、梶原さんの
透明に澄み切ったアコースティックギターの音がきらめく。。
このバランスが絶妙だなと思います。


2007年6月の、梶原さんと直樹さんのデュオライブ@広島JIVE
はとっても素敵でした。
またこのお二人でのデュオライブを見てみたいですね。



6.「Cheers!」(梶原順
タイトルは英語で「乾杯!」という意味だそうです。


躍動感のあふれる元気なこの曲。
イントロの雰囲気が好きです。
ピュアな気持ちや希望が、透明な光の中できらきらきらめいている感じ。
サイダーの泡がぴちぴちはねるみたいに、気持ちがぴちぴちとはねて、
光の中できらきらきらめいている。


この曲の全編に流れている、
ピュアな真っすぐな一生懸命な気持ち、
懸命に前へ向かおうとする気持ちに打たれます。
それらの気持ちが、とても好きだなって思います。



7.「EVER」(梶原順
『大切な愛する人とは誰でもいつも、いつまでも繋がっているのです。』
(オフィシャルサイトの梶原さんご本人による「EVER」曲紹介より)


「とこしえに」「永遠に」という意味がこめられたアルバムタイトルチューンです。


初めてこの曲を聴いた時、本当に本当に感動して、
「梶原さんのファンで良かったなぁ」って心から思いました。


もうこの世にはいない愛する人に、
私たちは時空を超えて会いに行ける瞬間があるのだ、と思いました。


「梶原さんのギターが、梶原さんの愛する大切な人たちに、
時空を超えて会いに行っている・・・」


初めてこの曲「EVER」を聴いた時、そう思ったのです。


悲壮感や後ろ向きな気持ちではなく
(もちろんそういう気持ちを完全に拭い去る事が難しい事はよくわかっているのですが)、
この曲にこめられた気持ちのように、こんな風に、
あたたかい愛情いっぱいの気持ちで、
自分の大切な人を包みこむように、あたためるように愛せたら、
そんな風にいつまでも繋がっていけたら、どんなにいいでしょう。。。
遠く、深く、どこまでも、いつまでも、ずっと。。


参加ミュージシャンの方々の演奏も、本当に聴いていて泣けちゃうぐらいにあたたかい。
皆さんのあたたかい気持ちが結集した、素晴らしい楽曲だと思います。


私はこの曲を聴いていると、
自分が限りなくあたたかい優しいものに包まれているような、
幸せな安らいだ気持ちになります。


私に大切な事を教え続けてくれる、
私にたくさんの愛をくれる曲です。



8.「Spring Is Nearly Here」(Bruce Welch/Brian Bennet)
オリジナルはThe Shadowsが60年代にヒットさせた「春がいっぱい」だそうです。
大村憲司さんも演奏された曲です。
このアルバム『EVER』に収録されているテイクでは
オリジナルとは違うコード進行が使われているそうですが、
このアイデア大村憲司さんのライヴバージョンを参考にされているそうです。


私は憲司さんの未発表ライブ音源集
「Left Handed Woman〜best live tracks1」に収録されている
憲司さんの弾く「春がいっぱい」が本当に好きで好きで、大好きで、
迷った時や自分を見失いそうになった時によく聴きます。
自分にとっての人生の指針ともいえる曲です。
あの曲での憲司さんの、凛々しい雄々しい演奏が大好きなんです。
その演奏の向こう側に見えてくる「大村憲司」という人間の姿に惚れ込んでいます。
本当に惚れてる。


このアルバム『EVER』に収録されている「春がいっぱい」の
冒頭部分のギターの和音の響きには、
そんな憲司さんの凛々しい面影を感じ取る事ができます。
そして中盤以降は、優しくあたたかくふんわりと。。


曲を聴いた時に思い浮かべるイメージっていうのは人それぞれだと思いますが、
私はこのアルバム『EVER』に収録されている「春がいっぱい」を聴いていると、
春の草原で、憲司さんと浅野さんと梶原さんが三人で輪になって、
笑顔でアコースティックギターを弾いているようなイメージが浮かびます。


三人とも笑顔で、本当に幸せそうに、楽しそうに、いつまでも終わることなく
ギターを弾き続けているのです。。。