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こまきのブログです。

「梶原順トリオ@神戸ウィンターランド」ライブレポ!

komaki-13252007-07-21

●2007年7月21日(土)
梶原順トリオ」


【会場】
神戸ウィンターランド


【出演メンバー】
梶原順(G)
川内啓史(B)
小笠原拓海(Ds)




【※注!ネタばれあり!!】




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【SET LIST】
☆一部
TAKE A BREAK
EASY TO GO
LIKE THIS WAY
SLEEP WALK
AIN'T NO STOPPIN'


☆二部
THE CHAMP
加飯酒
JOSIE
WOODIE'S NAP
熱帯夜
ユー・ガット・ザ・ニュース


<Enc.>
ポリティシャン
そんなこと知るかい

                                                                          • -

梶原さんの新しい出発となるライブです。


神戸ウィンターランド、お客さんいっぱい入っていました。
たくさんのお客さんに見守られながらライブスタートです。


今回のツアー、日によって演奏曲目や曲順が
一部違っていたようですが、
21日の神戸は「TAKE A BREAK」からスタート。
辛口のコーヒーみたいな雰囲気の、大好きな曲です。
クールな、きゅっと引き締まった雰囲気の演奏でした。
J&Bのライブで、チキンジョージの空間に
この曲のイントロが響き渡る瞬間が大好きだったな。


「EASY TO GO」は、音像みたいなものが
ゆらぁりと近づいたり、遠ざかったり、また近づいたり・・
というのを繰り返しながら、
曲全体のグルーブがどんどん変化していく様子が印象に残りました。
熱くなったり、また少し穏やかになったり・・
全体的にけだるい雰囲気の中での、まったりとしたうねりの感触。。


「SLEEP WALK」ほんとうに素敵でした。夢ごこちでした。
大好きな曲だから久しぶりに聴けて嬉しかったです。
ラストの梶原さんのギターの
「ふいいぃん」と繰り返される音がもうほんっと素敵で、
私はとてもあまい気持ちでその音の感触を味わいました。


「AIN'T NO STOPPIN'」はもう大好きな曲だったんで、
18日の京都都雅都雅でこの曲のイントロが流れてきたときには
「きゃああっ!」ってぱちぱち拍手してしまいました。
聴けて嬉しかったです。
「男の子!」な感じのあの曲のメロディーラインが大好きです。
(「AIN'T NO STOPPIN'」はアルバム『Super Guitarists』に収録されています。)



休憩をはさんで二部スタート。
二部一曲目はロベン・フォードの「THE CHAMP」です!
3月のJust for Funのライブでもこの曲の演奏はすごかったけど、
今回もやっぱりすごかった!
梶原さんのギターが吠える、うねる、突き上げる・・・
あのギターを聴いているときの自分の気持っていうのは
とてもじゃないけど言葉にできるものではありません。


「JOSIE」では梶原さんがカッティングだけで押し切る長いシーンがあって、
そのシーンがすっごくかっこ良かったです!!
「カッティングだけであれだけいろんな事ができるんだなあ」と思いました。
カッティングだけで、あれだけ色合いを変えたり、
テンションを変えたりできるものなんだなあと。
あのシーンは緊迫感も熱さもすごくあって本当にかっこよかったです。



あ、そうそう、MCでおかしかったのは・・
何かの話で(楽器運搬の話でしたっけ)
梶原さんがベースの河内さんに
「それじゃロボコンみたいじゃん」って言って、
「・・・ロボコンって知ってる?」と梶原さんが川内さんに聞き返すと、
川内さんが「響きは知ってます!」と言った事。


「響き」っていう単語づかいが何だかおかしくて、会場爆笑(笑)
それを聴いた梶原さん、
「それ使えるね(笑)」



再び曲感想。
「熱帯夜」はレトロな、心にきゅっとくる感じのメロディーが
とても好きです。
熱帯夜のけだるい雰囲気もよく出ていると思います。
梶原さんいわく「ださかっこいい」「昭和の雰囲気」を狙って
つくった曲なんだそうで。
映画「蒲田行進曲」のイメージなんだそうです。


梶原さん「『蒲田行進曲』知ってる?」
川内さん「響きも知りません(笑)」


私は「蒲田行進曲」は響きは知ってるかな(笑)
映画の内容は知らないけど。


梶原さんいわく
「リハーサルで君たち(川内さん、小笠原さん)に僕がよく
『ちょっと違うんだよね〜』って言うでしょ?
蒲田行進曲』の映画見たら、きっとすっごくこの曲の演奏良くなると思うよ。」
との事です。



二部のラスト曲
「ユー・ガット・ザ・ニュース」を演奏する前に梶原さんがこんなMCを。


「若者ふたりに僕がいろいろ注文するから、
ふたりはさぞやりづらかろうと。
演奏中も僕の注意がずっと頭にあると思うんだよね。
で、若者ふたりを解放してやれる、自由に演奏できる曲を
つくろうと思ってつくりました。
演奏しやすいテンポも事前に聞いて、そのテンポでつくりました。
・・・でも結果的には、結局注文の多い曲になっちゃったんだけど(笑)
でも、解放してあげる部分もありますから。
犬の散歩とかで、リールを外して『いってこ〜い!』って感じね(笑)
で、ソロの終わりはぱんぱんっと膝を叩いて『帰ってこい!』の感じ(笑)」


と梶原さんが話すと川内さんが
「じゃあソロ終わりでは梶原さんが膝をぱんぱんっと叩いて
合図してくださいね(笑)」


そんなこんなで新曲「ユー・ガット・ザ・ニュース」の演奏スタート。
(この曲、タイトルもかっこよくて大好き!)


この曲、ほんっとかっこよかったですね〜!!
なんて洗練された、クールな引き締まったメロディーなんだろうと思いました。
聴いていて「都会の夜」が自分の中に思い浮かびました。
ビル街の夜、きらめきも悪も暴力も
喧騒も欲望もクールさも、
いろんなもの全てを含んでのみ込んだ都会の夜・・・。
そういう光景が、あの曲を聴きながら思い浮かびました。


この曲での梶原さんの長いカッティングシーンも
やっぱりかっこよかったです。
梶原さんの「いってこ〜い!」の仕草(笑)で解き放たれた
川内さんのソロもベキベキいっててかっこよかったです!
ソロ以外でもこの曲では川内さんのベースにすごく耳がいきました。


「ユー・ガット・ザ・ニュース」、
梶原順トリオの代表曲になりそうな一曲ですね!また聴きたいです!



アンコールの「ポリティシャン」は・・
「歌う梶原さん」にびっくり!!です。
ギターを弾きながら歌う梶原さんの姿。
京都都雅都雅でこの曲が始まったときには、
「え、他に歌ってる人いないんだよね?」って
ステージ上をきょろきょろしちゃいました(^^;


J&Bのライブとかでコーラス、とか
本田バンドのカウントダウンライブ
キャロルの「ルイジアンナ」をちらっと歌う、とかは
聴いたことがありますけど、
梶原さんがこんな風にまるまる一曲フルで歌うのを聴くというのは
初めての経験でした。貴重でした〜〜。
素敵でしたよね!(ね?)



ラストは浅野祥之さんの曲「そんなこと知るかい」。
演奏前に梶原さんがこんなお話をされました。


「今回のトリオ活動を始めたきっかけは・・
浅野祥之さんが亡くなったという、
今までの自分の人生の中でいちばんつらい事実でした。
自分の中にいる浅野さんと一緒に、
これからもギターを弾き続けていきたいと思います。」



そして演奏された「そんなこと知るかい」は・・
ギターを弾く梶原さんの姿と、
ギターを弾く浅野さんの姿が重なって見えるような演奏でした。


聴きながらいろんな事を思いました。感じました。
うまく言葉にできません。
「弾いてくださってありがとうございます。」としか言えません。



今回のライブを見ていて、
J&Bに対する、浅野さんに対するいろんな想いが胸をよぎりました。
でもそれはここには書きません。
まだ整理しきれていない部分がたくさんあるし。
自分の中で抱えているべきものだ、とも思うから。



今回の梶原順トリオのライブで、
梶原順」というひとりの人間が、そのギターを通して
どーんとダイレクトに伝わってくるような、そんな感触がありました。
「そっくりそのまま、全て梶原さん」という感じで。
上手く言えないんですけど、それは新しい感触でした。
新しい梶原さんの姿を見ることができたと思います。


私はずっと梶原さんのこういう活動を待っていました。
梶原さんが主役になり、梶原さんのギターが前面に出るような活動を、
梶原さん名義の活動をずっとずっと待っていました。
もちろん「この活動が始まったきっかけ」について思うと
複雑な気持ちになるけれど、でもずっと待っていた活動でした。


梶原さんはメロディーもアドリブも
ずーっと自分で弾き続ける形だったから
本当に大変だったと思いますけど、
聴いている側からしたら「こんな贅沢なことはない」という感じでした。
だって、ライブ中ずっとずっと、大好きな梶原さんのギターを
本当に延々と聴き続ける事ができるわけですから。
幸せでした。
梶原さんのエレキをとことん弾き倒す姿、本当にかっこよかったです。



「自分の中にあるJ&B」、
「自分の中にいる浅野さん」と一緒に生きて行くことを大切にしながら、
新しい場所へ向かう梶原さんを応援していきたい、と思います。


梶原さん、初めてのご自分名義のライブ&ツアー、おめでとうございます。


五日間連続のツアー、本当にお疲れ様でした。



☆梶原順 オフィシャル・ウェブサイト