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こまきのブログです。

あれから五年

komaki-13252006-04-27

以前の日記「私の音楽歴」でも
書いた事がありますが、
http://d.hatena.ne.jp/komaki-1325/20050609
私がジャズ・フュージョン
インストものの世界にはまったきっかけは、
サックスプレイヤーの
本田雅人さんに出会った事でした。


今からちょうど五年前の今日、
2001年の4月27日、友達に誘われて神戸チキンジョージ
伊東たけし本田雅人スペシャルドリームライブ」を見に行ったんです。
この日のライブが、私にとっての初めてのフュージョンのライブでした。


この頃の私は「スクエア」とか「伊東たけし」とかいう名前は
かすかに知っているとはいうものの、
フュージョンがどんなジャンルの音楽かなんて、
全くワケがわかっていない状態。
右も左もわからない状態でライブに行ったのでした。


この日のライブの出演メンバーは、


伊東たけし(Sax)
本田雅人(Sax)
小林信吾(Key)
浅野祥之(G)
松原秀樹(B)
沼澤尚(Ds)


というメンバーでした。
バックバンドのメンバーは、
「J&Bマイナス梶原さん」(プラス小林信吾さん)状態だったわけです。


当時はワケわかってなかったですけど、
今見るとこの出演メンバーの組み合わせは本当に貴重ですよね〜。


浅野さんは本田さんの曲をどんな風に弾いてたんだろ?
秀樹さんが弾く「JOY」のソロって?
タカさんが叩く「メガリス」ってどんな感じだったの??
などなど、今だといろんな事を思います。


当時は、これがそんな貴重な組み合わせなライブである事も
全然わかってなかったし、
ライブ中はフロントのサックス奏者二人ばかりに注目していたのでした。



五年前の4月27日。少し肌寒い春の夜でした。
私はこの時がフュージョンのライブ初体験であり、
ライブハウス初体験でした。


それまでは、吹奏楽マリンバのコンサートで
クラシック系のコンサートホールや、
あるいはチャゲアスのライブでアリーナクラスの
大きなコンサート会場にしか行った事がなかった私。
ライブハウスというものの小ささにびっくりしました。


ライブハウスに通い慣れた今では、神戸チキンジョージ
かなり大きいクラスのライブハウスだという事がわかるんですけど、
当時は「小さいなぁ」って思いましたね。


その日、目に触れるもの全てが新鮮でした。
開演前の、ライブハウス内の人々のざわめき。
本当に「音楽を」楽しみに待っている人たち。
ライブハウス内に漂うタバコの煙の香り・・・。


全部どきどきしながら新鮮な気持ちで見ていました。
あれから五年経った今でも、
あの日の開演前のチキン内の雰囲気ってよく覚えています。



そしてライブが開演。
まずライブハウスの、
「ステージと客席がストレートに繋がってる」感じに感動しました。
ライブハウスって、こんなにもステージと客席が
ダイレクトに繋がるものなんだなって。


最初は私、伊東たけしさんの方を見ていました。
その日のライブの出演メンバーの中で、
唯一私が知っていたのが伊東さんだったんで。


でも、ライブが進むにつれて、私の視線は、
私側から見てステージ左側にいた本田雅人さんに釘づけになりました。


「何?何なのこの人?!すごい!!」


衝撃の出会いでした。
本田さんのサックス、とにかくすごかったー。
この日三時間のライブで、
私はすっかり本田さんのサックスの虜になってしまったのです。


その日はライブから帰った後、ほぼ徹夜状態で
本田さんの事をインターネットで検索しまくっていた覚えがあります。
「あの人は誰?何者?!」と。



本田さんのサックスも衝撃だったし、
初めて見たフュージョンのライブもとても新鮮で楽しいものでした。


私の音楽の聴き始めは吹奏楽ですから、
もともと器楽演奏を聴く事は好きでしたが、
高校生の時にCHAGEASKAに出会ってから歌ものばかりを聴くようになり、
器楽ものをほぼ聴かない状態になっていました。


そういう状態の時に初めて見たフュージョンのライブ。
「器楽演奏なんだけど、全然かたっくるしくない!
そして歌モノみたいな、なじみやすいメロディー。
私の好きな、器楽演奏と、歌モノの要素を合わせたような、
こんなジャンルがあるなんて!!」と大感動しました。
そこからジャズ・フュージョン
インストものの世界にだーっとはまり込みました。


器楽演奏を聴く面白さを、再び思い出したんでしょうね。
忘れていた大事な感覚が、自分の中で蘇ってくるような感じがありました。


でも、「何かが蘇ってくる」感覚を感じる一方で、
以前自分が聴いていた吹奏楽等のクラシック系の音楽とは
全く違う面白さや楽しさを、このジャンルには感じていました。
だからこそ、どどーッとのめり込んだんだと思います。



で、あれからいろんな時間や想いの流れがあって、
今はギタリスト梶原順さんのファンとなっているわけですが。
(それを書き出すとたいへんな事になるので今日は割愛)


五年前、友達の誘いを断って
あの伊東さん&本田さんのライブを見に行ってなかったら、
私は本田さんに出会っていなかっただろうし、
このジャンルの音楽を発見する事もなかったでしょう。


私は本田さんを通じて梶原さんに出会いましたから、
本田さんに出会っていなかったら、
梶原さんに出会う事もなかったのかもしれない。
その後音楽を通じて出会ったたくさんの友達とも、
出会う事がなかったんだろうし。
人って、繋がって繋がって、出会っているんだなぁー、と思います。


あの時友達の誘いに対して「行く!」と返事した事、
あの時に見た一本のライブが、
その後の自分の人との出会いの流れや、
その他のいろんな物事を大きく左右しました。
そう思うと、人の縁ってつくづく不思議だなー、と思います。


この五年で音楽から受けた影響っていうのは
本当にいろんな意味で大きくて。
音楽を聴きながら、自分の心が
少しずつ育って行ったようなところがあるような気がします。


このジャンルにはまり込むきっかけとなった
五年前のあのライブに行っていなかったら、
音楽をこんなに大好きになる事はなかっただろうし、
また全く別の物の感じ方をする、
違った人間になっていたのかもしれないなあ、
と思ったりします。



あれから五年。
全てのスタートは、2001年4月27日、神戸チキンジョージから、です。
自分にとってとても大きな意味を持つ「4月27日」です。


それにしてもこの五年で、本当にいろんな事があったなー。