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こまきのブログです。

好きなアルバム紹介⑪〜「THE TIME 4 REAL」(J&B)

komaki-13252006-01-17

J&Bは、1999年に活動をスタートしてから、
「PAL DISCS」(http://www.paldiscs.com/)
というインディーズレーベルから、
2001年7月に「J&B
2001年11月に「LEAVING HOME
という二枚のアルバムをリリースしました。


2002年3月には梶原順浅野祥之の二人による
アコースティックギターデュオ「JとB」のアルバム
SMILING」をリリースしました。


どのアルバムも素晴らしい内容です。


先日の日記でも書きましたが、
私がJ&Bに出会ったのは2001年の夏。


その頃のJ&Bは、とても精力的にライブ活動を行っていました。
ライブの観客数も、ライブを重ねるたびに
どんどんどんどん増えて行き、なんだかすごい勢いでした。


そしてついに2003年3月!
J&Bがメジャーデビューアルバムをリリースする事になったのです!


それがこのアルバム、「THE TIME 4 REAL」です。


TIME 4 REAL

TIME 4 REAL


インディーズレーベルをばかにしているわけでは決してないのですが、
でもやっぱり「メジャーレーベルからアルバムをリリースして欲しい」
という、強い思いがずっと自分の中でありました。


だからこのアルバムがリリースされた時、
夢が叶ったような感じがして、本当に嬉しかったです。


予約していたこのアルバム「THE TIME 4 REAL」を
タワレコで受け取った時、本当に本当に嬉しかったなぁ〜。
じーんとしながら、受け取ったアルバムの
ジャケット写真を見つめていました。


あんまり嬉しくって、
当時の梶原さんのオフィシャルサイトのBBSに、
その場で携帯から
「J&Bのアルバム、今タワレコで受け取りましたー!
ジャケットかっこいいです!!」
とかなんとか、書き込んだような記憶があります。


このアルバムのジャケット写真、かっこいいんですよね。
このアルバムがリリースされる前のJ&Bのライブで、
J&BメンバーがMCで
「今度のアルバムのジャケット、本当にかっこいいんだよ!」
って盛んに言ってましたもんね。


確かこのアルバムのジャケット写真、
かなり寒い時期に撮影されたんだったかな?


梶原さんがライブのMCで
「このアルバムのジャケット写真、よーく見ると
僕がちょっと寒そうにしてるのが分かるんだよね(笑)」
っておっしゃってたような。


今見直してみると、確かにちょっと寒そう(笑)



アルバム「THE TIME 4 REAL」は、いろんな種類の音楽がつまった、
バラエティーに富んだ内容のアルバムになっています。


ではここからは、楽曲ごとの解説いってみます。
数字はトラックナンバー、(  )内は、その楽曲の作曲者名です。

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●1.「へなちょこぐるぐるべろべろばぁ〜」(浅野祥之
歌モノです。
ファンキーで楽しい楽曲。


「やめちまえ 頭をつかって構えるの
取り戻せ へなちょこぐるぐるべろべろばぁ〜」
って歌詞が好きかな。


この曲のラストには、浅野さんのお子さんの声が入ってて、
かわいーんですよね♪
「へなこちょ」って言ってます(笑)
かわいい〜〜。



●2.「TAKE A BREAK」(梶原順
おそらくこのアルバムの中で、
私がいちばん聴き込んだトラックです。
辛口のコーヒーみたいなテイストの楽曲。


ライブで、この曲のイントロが、
あのチキンの無機質な空間に、渋ぅく響き渡る瞬間が
とても好きでした。


この曲は、曲が進んで行くほど、
ぐんぐんぐんぐんグルーヴ感が増して行くんですよね。
ライブだとこの曲の終盤は、
火の玉が突き進んで行くような熱いグルーヴになって、
とんでもない事になります。
ああっ、ライブで聴きたいな〜。
大好きな曲です。



●3.「LIKE THIS WAY」(梶原順
この曲のイメージを、ひとことで表すとしたら
「憂い」とか「哀愁」とか、そういう感じかなあ。
(自分の中では)


自分の疲れた気持ちを、押し付けがましくなく、
優しい感触で包んでくれるような曲。
ひたひたと、じっくりと染み渡るようにして。



●4.「JAM&BUTTER」(梶原順
ファンキーでコミカルで、かわいい曲。
楽しいお話を、くすくす笑いながら聴いてるような。
遊び心いっぱいの曲です。


終盤では、梶原さんの夕焼け色のソロがあります。
ライブでは、毎回この曲の梶原さんのソロに
私はすごく感動してしまいます。
梶原さんの中の、熱い広い世界が、
私達の目の前にばーんと提示される感じ。
聴いていると、胸がぎゅうっとなりますねー。



このトラックのラスト近くの、
沼澤さんのハイハット&タム使いが、すんごくかっこいいです!


こういうプレイを聴いてると、
「この方は本当に、少ない言葉数で
はっきりと物を強く言える方なんだなー。」
と思ってしまいます。


ハイハットの一発、タムの一発だけで、
これだけ深く強くものをしゃべれる方が、他にいるでしょうか?
ほんとすごいですよね。


このアルバム「THE TIME 4 REAL」の中での
沼澤さんのプレイって、
一曲一曲、ドラムスの音の質感から、
ドラムスの周りに漂う空気感まで、全て違うんですよね。
ほんと一曲ごとに違います。すごいなああぁ。



●5.「BE-BOP-A-LULA」(Tex Davis-Gene Vincent)
どっぷりブルースの世界です。気持ちいい〜〜。
浅野さんと沼澤さんのボーカルのやり取りがおかしくって、
アルバムで初めて聴いた時、大ウケして笑ってしまいました(笑)
「一度J&Bのライブで聴いてみたいなあ」と
ずっと思っているんですけど、なかなかその願いが叶わない曲。



●6.「TOUCH」(梶原順
誰の心の中にもきっと、こういう場所があると思います。
そこに触れたら熱いし、切ないし、泣きそうだし。
とても言葉にはできないし。


そういう「言葉にできない想い」を表現してくれているような、
あるいは共有できるような、そんな曲です。


聴いていると、
「うんうん、私の中にもこういう感情、あるなぁ。」って
すごく共感します。


この曲を聴いていると
ゆっくりと沈んで行く夕日と、
その夕日の色に染められている広い広い大地と、
地平線の光景が見えます。
夕焼けの色はとても濃いです。



2003年のJ&B@渋谷AXのアンコールのラストで、
この曲が演奏された時、すごかったなぁ。


この曲のラストで梶原さんのギターの一音が
「キィーーーン」と長く響き渡るところでは、
ライティングで光の中に浮かぶ梶原さんのシルエットと、
梶原さんの創り出す音で、すごく幻想的な空間になりました。
広くて大きくて限りない空間が、あの時そこにありました。


あれは本当にすごかったな。
今でもよく覚えています。



●7.「TREMBLE」(Albert Collins)
この曲は、アルバムで聴いてもかっこいいんですけど、
ライブで聴くともう、5倍ぐらいかっこいいです!!
ライブでは毎回、盛り上がりますよね〜〜。


2004年12月のJ&B@名古屋のライブのアンコールで
この曲が演奏されたんですけど、
沼澤さんがドラムスでリズムを刻む中、
沼澤さん以外のメンバーは、そのリズムにのって
踊りながらステージに登場!(梶原さんも!)で、
とーっても楽しかったです(笑)



●8.「FIELD OF DREAMS」(梶原順
素晴らしいメロディーと、素晴らしいリズムが
最高の形で結びついた楽曲。


ゲスト参加の、マルコス・スザーノのパンデイロ、
すごいですよね〜〜!!
このトラックを初めて聴いた時、
マルコス・スザーノのリズムの絡み方に驚愕しました。
浅野さんが以前ライブのMCでおっしゃっていたように、
ほんと「リズムは宇宙だ!」



この曲終盤の、梶原さんのソロが大好きです。
このソロを聴いてると、
「梶原さんの演奏には、嘘がないなぁ」って思います。


私の好きな音楽の条件のひとつに、
「嘘のない演奏」というのがあります。


人の感じ方はそれぞれだろうけど、
私は梶原さんの演奏を聴いていると、いつも
「嘘がないなあ。本当の気持ちなんだなあ。」って感動します。
私が梶原さんのギターを大好きな理由のひとつです。



●9.「I FEEL FINE」(John Lennon-Paul McCartney
ビートルズのカバーです。
浮遊感のある空間の中を、
浅野さんのしっかりとしたボーカルを軸にして、
そのまわりを楽器たちの音がゆらぁりと漂うような、
そんな不思議感覚あふれるアレンジになっています。


以前「ほぼ日刊イトイ新聞」の中で、
糸井重里さんと沼澤さんが対談してて、
このトラックについて語っていました。


糸井さんが
「こういうアレンジで演奏するのって難しいんでしょう?」
って言ってて、それに対して沼澤さんが
「そうなんですよ!」って答えてたんですけど、
なんかわかる気がしますねー。
こういうアレンジで演奏するのって、難しいんだろうなぁ。



●10.「速いやつ」(浅野祥之
秀樹さん(あるいは沼澤さんでしたっけ?)が浅野さんに、
「浅野さん、なんか速いやつ一曲作ってよ!」と
リクエストしてできた楽曲。


リズム遊びで始まって、リズム遊びで終わる曲。
終始熱いノリで突っ走る楽曲で、
ライブでは本当に盛り上がりますね。


ライブバージョンだと、この曲のラストシーンは
ジャズっぽく演奏されたりする時もあって、
それもまた熱くてかっこいいんですよね〜〜。
あー、生で聴きたい!!

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以上、全曲解説いってみました〜。



J&Bは、メジャーデビューしてから今までに、
このアルバム「THE TIME 4 REAL」と
「Family Tree」の二枚のアルバムをリリースしました。
どちらも全く違った魅力のつまったアルバムです。


この二枚だと、私が個人的に作品として好きなのは
「Family Tree」の方ですね。


でも、「アルバムが発売された時の思い入れ」が強いのは、
今回紹介した「THE TIME 4 REAL」の方です。



最初にも書きましたけど、J&Bのメジャーデビューが決まった時、
本当に嬉しかったんです。


自分の大切なものが、人に認めてもらえたような気がしました。



タワレコで予約していたこのアルバムを受け取った時、
本当に嬉しかった。


このアルバムがリリースされた時に、
いろんな雑誌でJ&Bが大きく取り上げられた事も、


ビクター内でJ&Bの公式サイトができた事も、
http://www.jvcmusic.co.jp/jandb/index.html


熱い勢いと気持ちを、ライブの空間でみんなで共有できた事も、


その他のいろんな事も、


ぜんぶぜんぶ嬉しかったです。



このアルバム「THE TIME 4 REAL」が発売された、あの頃の気持ちを
ずーっと忘れずにいたいなあ、と思います。


私にとって、とても大切な一枚です。