It Will Be Fine!

こまきのブログです。

ライブ会場で夜明けを


5月21日に発売された上原ひろみちゃんのニューアルバム「ALIVE」を、
やっとこさ聴き始めている今日この頃です。
(その一週間前にJ&Kのニューアルバムが発売されて、
そこから私は沼のように深いJ&Kモードに突入したため、
長い間他のアルバムを聴く気分になれなかったのです。)



ALIVE (初回限定盤)(SHM-CD+DVD)

ALIVE (初回限定盤)(SHM-CD+DVD)

このニューアルバム「ALIVE」の初回限定版には、DVDもついていて、
そのDVDには、今年1月のブルーノート東京でのひろみちゃんトリオのライブ演奏などが
収録されています。


このDVDに収録されている「SPIRIT」のライブ演奏に、私は今すごくはまってて。。
何度も繰り返して見ています。



その「SPIRIT」の中でいちばん印象深いシーン。


中盤でひろみちゃんの長いソロがあるのですが、
右手で超高速連符弾きつつ、左手でこれまた結構複雑なメロディを同時に弾く…という、
宇宙人のような超絶技巧をにこやかに笑顔でやってのけていて、見ていて「ひええぇ」と思うのですが、
私が最も感動したのは、そのフレーズの終わり。


複雑な長いフレーズの終わりで、
ひろみちゃんは「ばーん!」と、両手で長い和音を叩きつけるように弾きます。


そこまで弾いてきたたくさんの音符や時間や自分の感情を、一瞬ぎゅっ!と力強く束ねるように。


そしてまた次の新しい場面へと、旅立っていく。。



もうこのシーンは、聴いてて鳥肌が立ってしまいます。


あのフレーズ終わりの「ばーん!」の瞬間は、
聴いていて、目の前でさあっと夜が明けていくような感覚を受けるというか・・・
目の前に、ばーん!と広い地平が拓けていくような感覚もあります。


で、やっぱりそのシーンでは、ライブ会場の観客からも、
「Yeah!」とか「ひゅう〜!」という歓声や、拍手が起こってる。
この瞬間は、きっとみんな同じ気持ちになっていると思う。



私たちは、同じ音楽を、それぞれの違う感性で聴いていると思うんだけれど、
でも、ライブ会場でひとつの音楽を一緒に聴いていると、
必ずみんなが「同じ瞬間に」同時に歓声を上げたくなるような、拍手したくなるような、
そんな瞬間…「ポイント」というものがあると思う。


そのポイントにおいては、私たちの心は、とても近いところにあるんじゃないかなぁ。


これからもそんな気持ちをライブ会場でたくさん感じたいし、
ライブ会場で、みんなで一緒に夜明けを感じられるような、そんな瞬間に出会えたら、
とっても幸せだなと思います。