It Will Be Fine!

こまきのブログです。

雨を見ていると

昨日はよく降りました。。@神戸


昨日は、「よし!今日は事務系の仕事をやっつけるぞ!」と
職場でむん!とPCに向かっていたのですが、
窓から外の雨を見ていたらPC打つ手が止まっちゃって。


延々と降り続ける雨をじいっと見ていると、なんだか自分の気持ちが吸い込まれそうになる。
自分が雨そのものになってしまいそうな気持ちになる。


で、じーーっと雨を眺め続けては、
「はっ、いかんいかん!戻らなくては!」とPCを打ち始め、
また窓の外の雨を見ては吸い込まれそうになって手が止まり、
「いかんいかん!」の繰り返し。。


雨って不思議だな。
じっと眺め続けていると、雨の中に自分の気持ちの中にある何かが溶けて流れて、
癒されていくような感触もあります。



村上春樹さんの短篇「土の中の彼女の小さな犬」の中に、こんな文章があります。



彼女は雨を眺めていたが、彼女が「本当に」雨を眺めているのかどうか、僕にはよくわからなかった。彼女は雨の向こう側だか雨のこちら側だかを眺めているみたいに見えた。僕は三日間もずっと雨を眺めていたものだから、雨の眺め方についてはかなり詳しくなっていた。雨を本当に眺めている人間とそうじゃない人間の区別くらいはつく。


 (村上春樹「土の中の彼女の小さな犬」(短篇集「中国行きのスロウ・ボート収録」)より )

雨が降るとよく春樹さんのこの文章をふっと思い出します。
そして思います。


私は雨を「本当に」眺める事ができているのだろうか、と。。