It Will Be Fine!

こまきのブログです。

4月

●2009.4.7(火)
「詩の朗読とピアノのコンサート
詩と音楽の贈りもの〜うたっていいですか〜」
兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

【出演メンバー】
谷川俊太郎、DiVa(谷川賢作(P)、高瀬“makoring”麻里子(Vo)、大坪寛彦(B))


【感想】
音楽のライブじゃないけど、これも紛れもなく「ライブ」ですよね。
昨年行って大感動した谷川俊太郎さんの詩の朗読会に今年も行ってきました。


コンサートの形式は昨年とほぼ同じ。
谷川俊太郎さんの朗読のみのコーナーがあったり、
谷川賢作さんのピアノをバックに谷川俊太郎さんが詩の朗読をするコーナーがあったり、
谷川俊太郎さんの詩にメロディーをつけて、
高瀬麻里子さんがバンドDiVa(谷川賢作(P)、高瀬麻里子(Vo)、大坪寛彦(B))で
歌うコーナーがあったり。


今回もやっぱり心の芯から感動してしまいました。


谷川俊太郎さんの朗読の仕方って、
本当に別に特別なところのない、とつとつとした読み方に思えるのに・・
どうして私の心の核の部分、芯の部分・・・そういうところを
1センチも1ミリも外さずにノックして、貫いて、揺さぶるのかなあ。
心を、身体を、根っこから大きく深く揺さぶられる感じがします。
ほんと「揺さぶられまくり!」って感じ。
もうずーっと涙目で聞いてましたから。
何が私の心をそうさせるんだろう。
その秘密を知りたいなあ。


谷川俊太郎さんはトークコーナーで
「『悲しい詩は悲しい気持ちをぐっとこめて読む』・・とかではなく、
『言葉を生かすかたちで読む』のが大事なんです。」
とおっしゃっていました。
谷川さんの朗読を聞いた後だと、この言葉には頷けるものがあります。
上手く言葉で説明できないんだけど、
「言葉を生かす」読み方・・・そのあたりが聞く人の心を揺さぶる秘密なんでしょう。
もちろん他にもいっぱい目に見えない大切な要素がありそうだけど。


あと、「詩にメロディーをつけて歌にすると、
言葉が紙の平面を離れて空間に羽ばたく」っていう
谷川さんの言葉には超共感!
これは私が感じていた事と全く同じだったので、嬉しかったです。


朗読された詩の中で出てきた
「詩は歌に恋をして大脱走」っていうフレーズ、素敵だったな。。


谷川さんの詩にメロディーをつけて歌っているボーカル高瀬麻里子さんは、
トークコーナーで
「私は言葉を音にして、ひとつひとつ起こす作業を大切にしています。」
とおっしゃっていました。
これもなんか、わかるなぁ〜〜という感じ。
そんな高瀬さんの歌もやっぱり心に響きまくりなのです。


高瀬さんがメロディーをつけて歌った谷川さんの詩、
「さようなら」には聞きながらぽろぽろ泣いてしまいました。
大好きなんです、この詩。
何度も繰り返して読んだ詩です。



「さようなら」谷川俊太郎


ぼくもういかなきゃなんない
すぐいかなきゃなんない
どこへいくのかしらないけど
さくらなみきのしたをとおって
おおどおりをしんごうでわたって
いつもながめてるやまをめじるしに
ひとりでいかなきゃなんない
どうしてなのかしらないけど
おかあさんごめんなさい
おとうさんにやさしくしてあげて
ぼくすききらいいわずになんでもたべる
ほんもいまよりたくさんよむとおもう
よるになったらほしをみる
ひるはいろんなひととはなしをする
そしてきっといちばんすきなものをみつける
みつけたらたいせつにしてしぬまでいきる
だからとおくにいてもさびしくないよ
ぼくもういかなきゃなんない


谷川俊太郎詩集「はだか」より)


この詩が高瀬さんのボーカルで歌われたとき、
ほんと心にしみて泣いちゃって、涙が止まらなくて恥ずかしかったけど、
隣の席に座っていた見知らぬおば様は特に引いたふうもなく、
優しく見守ってくださっていてよかったです(ほっ)。


あと、すごく良かったのは谷川俊太郎さん朗読による
「泣いているきみ」という詩。
素敵だったなあ。
朗読会の後、すぐこの詩の収録されている谷川さんの詩集を買いました。


この日のラストに朗読されたのは「さよならは仮のことば」という詩。
びっくりしちゃいました。
私がその頃、心の中でとても大切にしていた詩だったので。
まさかその詩が、この日のラストに
谷川俊太郎さんの生の朗読で聞けるとは思わなかった。


シンクロニシティ」って本当にあるんだと思います。
強く(ほんとうに強く)想い合っていればね。きっとね。



今回も本当に素敵な朗読会&コンサートでした。
谷川さんの朗読、高瀬さんの歌を聴くと、
ものの感じ方、見方、世界の見え方が変わります。
来年も絶対行こうと思います。


詩の世界ではもう「巨匠」といえる存在の谷川さんだと思うんだけど、
トークではけっこう毒舌もありまして(笑)、
ここには書けないようなブラックな(でも必ず明るくユーモアを交えた)発言もあったりして、
「あらまあ谷川さん、そんな事言っちゃって!」な感じなのです。


あんなに深い深い、心にどーんと来る詩を書いているのに、
谷川さんの存在自体からは「深刻さ」みたいなものはあまり伝わってこないかな。
もっとこう、軽やかな感じ。
そういうところも親近感持てるというか。
「肩に力入ってなくていいなあ」と思うし。
そしてどこかやっぱり「つかみどころがない人」という感じもするなあ。
ひょうひょうとした人。
風のように自由な人。
そういう印象です。
そういう風に生きていけるのって、いいな。


谷川さんは全国各地でいろんな時期に朗読会を行っているので、
ご興味のある方はぜひ!!行ってみてください。
強くオススメします。
ちょっと人生観変わりますよ。ほんとに。




●2009.4.19(日)
ASKA CONCERT TOUR 2009 WALK」
神戸国際会館こくさいホール

【感想】
CHAGE&ASKA無期限活動休止」の発表があった後に初めて見る、
ASKAさんのソロコンサートでした。


そりゃあもうファンの胸中には複雑な想いがうず巻きまくっていたわけですが、
ASKAさんはそんなファンの不安を見事に吹っ飛ばす、
素晴らしいライブを見せてくれました。


もう、超!オットコマエ!!でした〜!!!
メロメロです。
これらもずっと応援していきますとも!


私はこの日、2階席のいちばん後ろの方の席だったんだけど、
それでもものすごく楽しかったです。
ASKAさんは「2階席のいちばん後ろの客席まで」意識して
パフォーマンスしているのもよく伝わって来ました。


このASKAさんツアーは私は5月末にももう1回行ったので
詳しくはそちらの方で感想を書こうと思います。