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こまきのブログです。

好きな曲紹介11〜「CLAIR DE LUNE」(上原ひろみ)

ビヨンド・スタンダード(初回限定盤)(DVD付)

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5月28日に発売された上原ひろみちゃんのニューアルバム、
『BEYOND STANDARD』の中で、私が最も好きな曲「CLAIR DE LUNE」。
この曲は、ドビュッシーの「月の光」のカバーです。




攻撃的な演奏が特徴のギタリスト フューズも
この曲では優しめに優しめに歌ってる。


ドラムスは、ライトなタッチで、でも確実にリズムを刻んでる。


ベースは、少し後ろの方で、控えめに優しく。
たっぷりと空気を含んだゴムまりのような、
ふわふわとした浮遊感のあるプレイ。


そんなバンドの輪の中で、バンドと交じり合いながら、
ひろみちゃんのピアノが
月の光の波のようになったり、
チャーミングに微笑んだり、
ワルツを踊ったり、
果てしなく遠くの方へ愛を歌ったり。。。



私は聴きながら、
「四人のメンバーが全員、
みんなでひとつの素晴らしいものをつくり出そうと、
ひとつの方向へ向かって、心をこめて誠心誠意演奏してる。
なんだかそれだけで、ちょっとした奇蹟だな。」
と思いました。



この曲の中ではいろんな事が行われているけれど、
それらは全て「淡い月の光の中で」行われています。
曲の中に絶えず流れている「淡い優しい月の光」の感触、存在。
私はそれがとても好きです。



この曲のラストの和音がとても素敵です。
全ての楽器の音が優しく微笑みながら折り重なるような和音。
そしてその和音の重なりは、月の光を表している。。
私はこの和音を聴いていると、
「ああ音楽ってすてきだな。」と心から思います。



私はこのラストの和音が響いて、
空間からその和音の響きが完全に消え去ってしまうまで、
じっと目を閉じて耳を澄まして、
その和音の響きに聴き入っています。


そこからまるで、何かの大切な信号のようなものを、
感じ取ろうとするかのように。。