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こまきのブログです。

広島平和記念資料館

komaki-13252005-11-23

19日のライブ前に、
広島平和記念資料館に行きました。


以前、梶原さんがファンサイトのBBSに
「広島を訪れた際には、原爆ドームだけでなく
ぜひ平和記念資料館も訪ねてみて下さい。
はだしのゲンの世界が、
現実の世界であった事を思い知らされます」
って書いてらっしゃいましたよね。


あの梶原さんの書き込みを読んだ時から、
ずっと行かなきゃ、行かなきゃ、って思ってて。


本当は、去年の梶原さんファンの集いで
広島に行ったときに見に行きたかったんですけど、
その時は平和記念資料館は年末すぎて閉まっていたので、
今回やっと行く事ができました。


こういうシリアスな話題に関して
インターネット上でどこまで書いていいものなのか、
ちょっと危険な面もあるし、判断に迷うので
最低限の事だけ、書きますね。


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平和記念資料館には、
いろんな年齢層の人、いろんな国の人が来ていました。


さまざまな展示物、資料を見る人々の目は、
本当に真剣でした。
みんな、本当に真剣でしたよ。


作家の村上春樹さんの言葉に、
「本当の平和の意味を知ろうと思ったら、
暴力の意味を知らなければならない」
という言葉があるんですが、平和記念資料館に行くと、
その言葉の意味がよくわかります。


暴力の恐ろしさをリアルに実感しない事には、
平和の本当の意味も、その大切さも、わからないと思います。


何か悲惨な出来事があったときに(戦争に限らず)


●その出来事の恐ろしさや悲しさを、リアルに「実感」する事
●なぜそういう事が起こってしまったのか、その過程を知る事
●そしてその悲しい出来事が起こってから、
また現在の平和な状態に復興するまでの、その道のりを知る事


そういう事は、とても大事な事だと思います。


平和記念資料館を見ていて、
「突然の圧倒的な暴力」という点では
いろんな意味で阪神大震災とかぶるところもあったし、
でも決定的に違うところもありました。


震災は、天災だし。
戦争は、人が作り出したものだし。
やっぱりそこは、決定的に違いますね。


世界中の人が、この広島の平和記念資料館を見ればいいのに、
と思いました。


やっぱりその地に実際に行って、
平和記念資料館でああいうものを見ると、
いろんな物事が「自分の問題」として捉えられるようになるんですよね。
それも、大きかったです。


平和記念資料館内で
グリーンのジャンパーを着て活躍する
「ピースボランティア」の方々、かっこ良かったなぁ。
このボランティアの方々は、
外国人の方々に、それぞれの展示物の説明文を翻訳して伝えたり、
あるいは私達日本人にもそれぞれのパネルの前で
詳細な説明をして下さったり・・・という活動をされていたのですが、
その姿からは「平和の為に、この悲惨な過去の出来事を、
人々にしっかりと伝えて行かなければ」という
まっすぐな使命感みたいなものが感じられました。


「平和記念資料館」という建物自体の中にも、
そういう静かな強い使命感、というものがしっかりと感じられました。


私が、原爆投下の映像を映し出すテレビの前で
じっと立ち尽くしてその映像に見入っていたとき、
ひとりの小柄なおばあちゃん(80歳ぐらいの方かなあ)が
私に向かって、穏やかな表情で話しかけて来ました。


「これはね、広島に原爆が投下された時の映像なのよ。
あなたは若いから、よく知らないだろうけど・・・。」と。


おばあちゃんのこの言葉を聞いた時、本当に「そうだなあ」と思いました。


私は、「1945年8月6日に広島に原爆が投下された」という
事柄的な事は知っていても、
でもその事実の恐ろしさみたいなものを、
“実感として、ほんとうに”「知っている」わけではないと思います。


私はその事実の本当の意味を「知らない」し、
あのおばあちゃんは「知っている」のです。


平和記念資料館内の売店で、
井伏鱒二黒い雨 (新潮文庫)の文庫本を買いました。
またゆっくり読もうと思っています。


自分なりに、「知ろうとする努力」を続けて行きたいです。


恥ずかしい事だけど、梶原さんがファンサイトのBBSに
あの「平和記念資料館を訪れてみて下さい」という
書き込みをされてなかったら、
私は自分から平和記念資料館に行こうとする事って
なかったんじゃないかと思います。


私が平和記念資料館に行くきっかけを作って下さった、
梶原さんにも本当に感謝です。


非常にヘビーで辛かったですけど、
平和記念資料館、見てよかったです。
こういう事って、大事ですよね。


広島平和記念資料館WEB SITE
http://www.pcf.city.hiroshima.jp/