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こまきのブログです。

「ミニロマンチカ@神戸」ライブレポ!

komaki-13252007-10-24

●2007年10月24日(水)
「Romantica アルバム『Pablo X』発売記念ライブ」


【会場】
神戸ウィンターランド


【出演メンバー】
田中倫明(Per)
橋本歩(Cello)
梶原順(G)




【※注!ネタばれあり!!】




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【SET LIST】
☆一部
ゴーギャン・ウォーク
マチュピチュの頂
美しい風景
十力の金剛石
ゲルニカ


☆二部
Pablo X
ロルカ
鳥の歌
マリア・セルバンテス
老人と海
明日の神話


<Enc.>
イーハトーヴ


                                                                          • -

久しぶりの、神戸ウィンターランドでのセンターステージ形式でのライブです。
客席中央に楽器がセッティングされ、
演奏するミュージシャンの周りを、
観客がほぼ360度ぐるっと取り囲むかたちで演奏を聴きます。



ライブは「ゴーギャン・ウォーク」からスタート。
ハネ系のリズムで、メロディーのテイストは渋い曲です。好きですこの曲〜。


マチュピチュの頂」では、聴いているといろんな風景が見えました。
異国の山や、丘や谷や風や・・・。


「美しい風景」では、ブレイク後に弾かれた梶原さんのギターの美しさに感動!
同じフレーズを繰り返して弾いているだけなんだけど、
本当に綺麗で「うわぁ〜」って思いました。
こういう風に、何気ない(?)フレーズで
ものすごく感動させてくれるっていうのはすごいなぁって思いました。


そしてそして、この日のライブでいちばん感動したのは「十力の金剛石」です!
冒頭の梶原さんのギターが、これ以上はないというぐらいにあたたかくて優しくて。
音のひとつひとつが、あたたかい綿に丁寧にくるまれているような、
そんな優しい音だったんです。聴いた瞬間泣きそうになりました。
歩さんのチェロも、倫明さんのチェロも、ほんとうに優しくて。
星や宝石が、優しくあたたかく降ってくるような演奏でした。
21日の滋賀のライブでこの曲をプラネタリウムの星空に包まれて聴いた時も
本当に感動したんですけど、
プラネタリウムの星空がなくても、演奏だけで
こんな風に星を降らせることができるんだなー、と感動しました。
本当にきれいでした。。。
聴きながらずっと泣きそうでした。
人はつらい時や悲しい時にも泣きそうになるけれど、
限りない優しさに触れた時にも泣きそうになるのだな、と思いました。
本当に素敵な演奏でした。


一部のラストは「ゲルニカ」でした。
ぐぐっと熱い演奏で一部を締めくくりました。



二部は「Pablo X」でスタート。
21日の滋賀のライブ後にロマンチカのニューアルバム「Pablo X」を購入して聴きましたが、
私このアルバムの表題曲「Pablo X」がすごく好きになったんですよね。
でも21日の滋賀ではこの曲は演奏されなかったので、
今回の神戸で演奏されて嬉しかったです。
ライブではこの曲の終盤で倫明さんのコンガソロが入って、
そのソロがめちゃくちゃかっこ良かった〜!!
聴いてて「うおおおお」と思いました。
「パーカッション以上にかっこいい楽器はこの世にないね!」とか思っちゃいました。
(と言いつつ私はギタリストのファンなんですけど/笑)


ロルカ」では、これまた終盤で
倫明さんが伴奏アコギ、そして梶原さんのギターソロが突っ走る!
というシーンがあって、これまた熱くてかっこ良かったです!


「Pablo X」のコンガソロの後だったか、この「ロルカ」のギターソロの後だったか
どっちか忘れちゃったんですけど、とにかくそのどちらかのソロのシーンの後に、
三人のミュージシャンの音が「がっ!!」と合わさって、
加熱して同じ方向に向かって一気に突き進んでいくような演奏シーンもあって、
そういう熱いシーンもほんとかっこ良かったです。



「マリア・セルバンテス」では、梶原さんが紡ぎ出す
流暢な流れるようなメロディーがとても綺麗。


老人と海」では、ふわふわと不思議な浮遊感を味わいました。
海の間を漂う音たちに、身をまかせるような気持ちで聴いていました。


明日の神話」での梶原さんのソロ、この日もかっこ良かったです。
私は今回のミニロマンチカのライブでは、
この「明日の神話」での梶原さんのソロがいちばん好きでした。



アンコールは「イーハトーヴ」。
浅野さんが「いい曲だね。」とおっしゃった曲だそうです。
「俺も頑張らなきゃ。」と。。


浅野さんへの想いをこめて、演奏されました。
私はこの曲が演奏されている間、
ちょうど今から約一年前にこの神戸ウィンターランドで聴いたJとBのライブ
の事を思い出していました。
まだあれから一年しか、いやまだ一年も、経っていないのにな、と。。


いかんいかん後ろ向きになっては、と思うんだけど。
やっぱりいろんな思いを行き来しますよね。。


切ないようなあたたかいようないろんな思いを行き来しながら、
いろんな事を思い出しながら、この日演奏された「イーハトーヴ」を聴いていました。


切なくもあるけれど、でも音楽を通して浅野さんを感じる事ができるのは、
幸せなことだと思います。
「イーハトーヴ」を聴きながら、あの空間をみんなで共有できて幸せでした。



あたたかい拍手の中、この日のライブは幕を閉じました。




今回の神戸でのライブも素敵でした。


丁寧に丁寧に絵を描いていくような・・・
ひとつひとつの色を、線を、
本当に心をこめて重ねていくような、そんなライブでした。


その色合いや空間の密度は
ときどきとても淡くなったり、優しくなったり。
そうかと思えばとても三人で奏でている世界とは思えないほど
厚く熱くなったり、ぎゅっと濃くなったり。
空間の密度が、さっきまでとは全く違ったものに次々と変化していくのです。
音の宇宙を感じさせてもらいました。


アドリブソロももちろんかっこいいんですけど、
メロディー部分が丁寧に丁寧に心にしみわたるライブでもありましたね。
梶原さんの弾くメロディーも、歩さんの弾くメロディーも、
心にしみわたりました。


私は個人的にはヴァイオリンよりチェロの方が好きですね。
あのチェロの音域が、聴いていて自分的にはドンピシャって感じがするのです。
あれより低くても高くてもだめで、
あの音域が聴いてて自分にはいちばん気持ちいいな、と。
歩さんはチェロで流れるように深いメロディーを弾いたり、
弦を弾くようにしてリズムを出したり、
時には効果音みたいな特殊な音を出してみたり。。
「チェロっていろんな事ができるんだなあ」と思いました。


今回倫明さんがカホーンを叩く手元もよく見えて嬉しかったです。
もうめっっちゃくちゃかっこ良かったです。
倫明さん、すごい!!!



ミニロマンチカの音楽は、聴いているとゆったりと癒されながら、
でも同時にしっかりと自分の何かが深まっていくような、
そんな不思議な感覚があります。


私たちは音楽を聴いて感情を細やかにしたり、深めたり広げたりするんだな、と思いました。
私たちは音楽を聴く事で、自分の中のそういう「目に見えない部分」を豊かにしていくんですよね。


それはとてもとても大事なことだと思うし、だから音楽は大事なんだ、と思います。
そういう事をすごく感じさせてくれたライブでした。



久しぶりのセンターステージ、良かったです。
客席中央で、ライトに映し出された三人のミュージシャンの姿がぽっかりと浮かび上がり、
そして私たち観客はそのミュージシャン達の姿を、暗がりの中から見つめる。。
なんかあの雰囲気、好きですね。
ゆったりとリラックスできました。



21日の滋賀でのライブも、今回の24日の神戸でのライブも、
どちらも本当に素敵でした。


秋に聴くミニロマンチカの音楽、心にしみわたりました。
心を癒し、あたため、深めてくれました。


本当にこのトリオは素晴らしいと思います。
言葉では言い表しきれない部分がたくさんあります。本当にすごいと思います。
これから先の展開も楽しみですね。


倫明さん、歩さん、梶原さん、
素晴らしい時間を本当にありがとうございました!



☆2007/10/21の日記〜「ミニロマンチカ@滋賀」ライブレポ!